原因は自分にある。念願の初アリーナ公演 “観測者”との相互関係が見えた特別な夜

げんじぶ、ぴあアリーナ公演レポ

 11月5日、7人組ボーイズグループ・原因は自分にある。が初のアリーナ規模での単独ライブとなる『因果律の逆転』をぴあアリーナMMにて開催した。原因は自分にある。とそのファンである観測者がお互いの“原因”であるという相互関係が至るところで見える特別な一夜となった。

原因は自分にある。

 オープニング映像を経てステージにかかった赤い幕が落ちるとそこには真っ直ぐ前を見つめる7人の姿が。一曲目はグループ名がタイトルとなった代表曲「原因は自分にある。」。サビでは彼らのダンスに合わせて7色のペンライトが待ちわびたかのように大きく上下した。それから「嘘から始まる自称系」、「柘榴」と続く。デビューして間もなくコロナ禍に入り思うように活動ができなくなってきた中で、それでもエンターテイメントを諦めなかった彼らが念願の大きなステージで歌う〈幸福を願うあなたに脅迫が理解るか?〉〈待てど暮せど光は見えず〉という言葉に胸を掴まれるような思いだった。

 緊迫感の募るセリフパートが続く「灼けゆく青」から、顔の半分を隠して浮かべる怪しげな笑みが印象に残る「無限シニシズム」に続く。落ちサビでウィンクを決めた武藤潤や、大倉空人と吉澤要人によって繰り広げられる終盤の力強いラップパートでメンバーの気合も十分に感じられた。

原因は自分にある。

 MCを挟んだ後には曲の雰囲気をガラッと変える。 一際明るくなった照明のもとトロッコに乗った「ネバーエンドロール」と「チョコループ」では、クラップや振り付けで会場が一体となった。天井まで埋め尽くされた客席を精一杯見上げて手を振る様子やメンバーカラーのペンライトを見つけ出し指を差す姿から、どんなに広い会場でも全員を置いて行かないという姿勢が感じられた。トロッコからセンターステージに舞い降りたのち続いたのは「Joy to the world」と「GOD釈迦にHip-Hop」。正面をコロコロと変えたり横から見ているファンと目を合わせたりと、360度を囲まれるセンターステージならではの見せ場となった。「皆、あの可愛い曲聴きたいか!?」とコール&レスポンスをして始まったのは「ジュトゥブ」。杢代和人が吉澤の頬にキスをしたり桜木雅哉が最後に「観測者大好き!」と決めたりと、メンバーのお茶目な可愛らしさが存分に味わえた一曲だった。

 VCRを挟み、「蝋燭」ではステージにテーブルと椅子が置かれ、映像から繋がる形で杢代が実際にステージ上の蝋燭に火を灯すような演出も。そしてアカペラで始まった小泉光咲、桜木、武藤の「スノウダンス」、ソロのダンスで始まった大倉、長野凌大、杢代、吉澤の「J*O*K*E*R」とユニット曲を披露し、「犬と猫とミルクにシュガー」が続いた。

原因は自分にある。
吉澤要人

 MC後のダンストラックでは、大倉が桜木を操るような息の合った振り付けや、小泉と吉澤のコンテンポラリーやバレエを混ぜたしなやかな舞い、長野、武藤、杢代の細かなステップでそれぞれのダンススキルを魅せつけ、「Mr.Android (feat. izki)」へと繋がった。その後のVCRでは、ライブタイトルである『因果律の逆転』に込められた意味が説明された。

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