Official髭男dism、SUPER BEAVER、King Gnu……同一シリーズの主題歌に起用されるバンドが持つ信頼感
Official髭男dismと『コンフィデンスマンJP』の例もそうだが、TVドラマとしてスタートした作品が映画化された際に、ドラマ版の主題歌を担当したアーティストが映画の主題歌を続投するケースはよく見られる。直近では、『ミステリと言う勿れ』でのKing Gnuが挙げられるだろう。2022年放送のTVドラマ版では、「カメレオン」が主題歌に起用された。そして、2023年9月に公開された映画版で、彼らは主題歌に「硝子窓」を書き下ろしている。
直近のKing Gnuではもう1つ、TVアニメ『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」(TBS系)のオープニングテーマを担当していることにも触れておきたい。King Gnuと『呪術廻戦』の初タッグは2021年公開の『劇場版 呪術廻戦 0』で主題歌に「一途」、エンディングテーマに「逆夢」が起用された。今回のTVアニメシリーズでは「SPECIALZ」が起用され、およそ1年半ぶりの再タッグとなる。
これらの楽曲を聴いて感じるのは、King Gnuのタイアップ作品への圧倒的なリスペクトだ。「カメレオン」の歌詞は人のさまざまな一面を描く作品の内容とリンクしているし、「一途」では原作に登場する台詞が歌詞に反映されていることも話題になった。「硝子窓」に関して常田大希が「映画との相乗効果で今までの私たちに無い曲に仕上がりました」とコメントしているように、彼ら自身もタイアップ作品との化学反応を楽しんでいるように思える。作品と共鳴しながら、King Gnuが今後もどんな名曲を生み出してくれるのか楽しみだ。
今回はバンドのみに絞って取り上げたが、バンド以外にも同様の例は数多く存在するだろう。同一シリーズを同じアーティストが続投することは、作品との相性や信頼関係の強さなどさまざまな要因がある。今後はどんな名タッグが生まれるのか注目したい。
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