Snow Man、『それスノ』ダブルダッチ企画が好評だった理由 数々の困難を乗り越えた経験が生かされた抜群のチームワーク
まさに“リアルドキュメント”。我々の想像を絶するSnow Manメンバーの努力の跡が記録されていた。9月15日放送『それSnow Manにやらせて下さいSP』(TBS系)内の企画、「ダブルダッチで日本一獲らせて下さい」は、ファンはもちろん、多くの視聴者の心を動かすものだった。
いまから数カ月前、『それスノ』番組内で突如開始がアナウンスされた本企画。ただし、その時点で明かされた情報は、世界大会3連覇のプロダブルダッチチーム・REG☆STYLEの指導の元、Snow Manがダブルダッチ日本一に挑むということのみ。どのくらいの期間で行うのか、その後の経過についてもオンエアされてこなかった。気になっていた人もいれば、先日の放送まで忘れていたという人も少なくないかもしれない。そのくらいメンバーたちの日々の発信のなかでも練習に励んでいたことは伏せられていたため、このオンエアを観た人たちの驚きや感動も最大限に達したのではないだろうか。
Snow Manは、『それスノ』にてダンスをメインにした対決企画に度々挑んできた。これまでは技術的な経験を応用することで対応できるものだったが、ダブルダッチに関しては岩本照以外のメンバーは未経験。今回の企画で用意された120日という期間は、本来であれば技を習得することで精一杯だ。しかし、限られた時間でパフォーマンスという形にまで持っていけたのは、これまで数々の舞台に立つために重ねた鍛錬も含めた場数の多さによるところが大きかったように見えた。
ドームツアー『Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME』、9thシングル『Dangerholic』の制作、個人活動と並行しながら行われた練習。最初の数カ月は突破口を見いだせずにいたメンバーたちだったが、もっとも重要な縄を回す「ターナー」の強化策として深澤辰哉と阿部亮平が自主的に特訓を重ね、他メンバーも積極的に集まりとにかく練習量を増やしていく。さらに、渡辺翔太・阿部・ラウールが同番組で「金魚すくい日本一」を目指したときに照英から学んだ「流水の鼓動」(平静を保つの意)のフレーズを佐久間大介がふと口にしたことで全員が集中力を高め、成功体験が積み重なっていく。練習をしているのになかなか成功できない辛さ。しかし落ちたメンタルを互いにサポートし合いながらコントロールしていく様子にも目を見張るものがあった。
数々の大舞台を経験し、様々な困難を全員で乗り越えてきただけあって、とにかくチームで乗り越えていくという意識が強い。全体の構成を務め最後の大技を担った岩本を精神的な支柱としつつ、ラウールや深澤、宮舘涼太などソロパフォーマンスを任されたメンバーもプレッシャーと戦いながら奮闘。目黒蓮はドラマ『トリリオンゲーム』(TBS系)の撮影で他のメンバーに遅れをとっていたが、深夜の自主練などで必死に追いついていく。時間がなければ人より努力する。これまでも全体練習に参加できないことが多くあった目黒が、自ら解決策を見出してきた経験により得たやり方だ。目黒が個人練習をしているところに現れた渡辺と向井康二の姿を見て、久々に会えたことがうれしいと言ったのも本心からの言葉だっただろう。メンバーがいることで乗り越えられた瞬間が、これまでにもきっと多くあったはずだ。