GLAY TERU、浅井健一、香取慎吾から稲葉浩志、チバユウスケ、TOSHI-LOWまで 音楽にとどまらない幅広い表現活動

 歌手やミュージシャンの中には音楽のみならず幅広い表現活動を行う人々がいる。そんな才能を持つアーティストを本稿では紹介していきたい。

 GLAYのTERUは絵を得意としており、グッズやマスコットキャラクターのデザインなどでその腕を振るってきた。そして2023年5、6月には高校時代のGLAYのホームグラウンドだった函館の「あうん堂」にて初の絵画展を開催した。

 『音の可視化』と題されたこの展覧会では「自分の歌を音と捉え、可視化したらどう表現できるのか?」というテーマで描き続けた作品を展示した。GLAYの音楽をイメージして鑑賞することで様々な解釈を与えてくれる絵の数々。双方に影響を与え合うような表現と言えるだろう。なお、2023年11月には北海道 金森赤レンガ倉庫 函館ヒストリープラザにて自身2回目となる絵画展『THREE COLORS EXHIBITION』の開催も決定している。

TERU初の絵画展『音の可視化』内部をご紹介!

 浅井健一は2022年に4年ぶりの個展『Beauty of Decayed Trans Am』を東京と名古屋で開催した。色鮮やかなタッチと独創的なモチーフがインパクトを与えるベンジーの絵画は彼の作ってきた楽曲に通じる豊かなイマジネーションが宿っている。

 また反戦への強いメッセージも忍ばせているのが特徴的だ。楽曲と絵を通し、自分自身の意志を表明する姿勢が窺える。2019年には奈良美智とタッグを組み、反戦を願う『ベイビーレボリューション』という絵本も発表。彼の表現は常に一貫した意志が感じられる。

 香取慎吾はアーティスト/画家としても常に最前線を走る。多彩な画法とスケールの大きな作品群は話題を集め、現在も個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』を石川・金沢21世紀美術館で開催中である。「描きたい」という強い気持ちに突き動かされた、純粋な表現欲求が溢れたダイナミックな絵画は彼のエネルギッシュなキャラクターとも地続きであり、香取慎吾の個性を決定づけている。

【公式】WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-

 そのほか、八代亜紀はフランスの「ル・サロン」展に5年連続で入選するなど実績を持ち、加山雄三は海をモチーフにした絵画を集めた画集を発表するなど、画才を発揮する歌手は多い。表現のフィールドを変えてもそれぞれの個性が表れている点が味深い。

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