山下智久、デビュー27年目の集大成と新たなスタート 大事な仲間への感謝を刻んだアリーナツアー最終日

山下智久、5年ぶりツアー最終日レポ

 続けていくことも、新たな環境に一歩踏み出すことも、決して簡単なことではない。それでも山下智久は挑戦し続けるのだろう。自身にとって約5年ぶり、2020年に独立してからは初めてのツアーとなった『TOMOHISA YAMASHITA ARENA TOUR 2023 -Sweet Vision-』が、9月3日に神奈川・ぴあアリーナMMにてフィナーレを迎えた。

 最終日の昼公演、重厚なオルガンによる「Anima」のイントロで山下のシルエットが浮かび上がると、たちまち大きな歓声が会場を包んだ。再会を待ち望んでいたファンもきっと多かったことだろう。「A Million Suns」では火柱が立ち上るなか、10名のダンサーと一体となったダンスパフォーマンスを届ける。〈声を聞かせて〉の歌詞に応えるように、フロアからはシンガロングが響きわたった。

 「5年ぶりのツアー、心の底から楽しみにしていました!」「今日は懐かしい歌から最近の曲まで歌わせていただくので、最後まで一緒に楽しんでいきましょう!」――その言葉通り、本ツアーは新旧織り交ぜたセットリストで構成されていた。「抱いてセニョリータ」「Loveless」などの懐かしい曲から、「Sweet Vision」「Face To Face」といった最新アルバム『Sweet Vision』の収録曲まで次々に披露していく。「YOUR STEP」ではキッズダンサーを交え、にぎやかなパフォーマンスを繰り広げた。

 MCでは「待たせたぶん、100倍返しするぞ!」と気合十分な様子を見せ、掲げられたうちわを見ながら、「“指さして?”(実際に指をさして)はい!」「“一生推し?”、言ったな?」とファンとコミュニケーションを交わす。さらに、最近はNEWSの加藤シゲアキと食事をしたことや、小山慶一郎と連絡をしたこと、増田貴久に会ったことにも触れ、「NEWS 20周年ってすごくないですか?」「僕は(結成当時)18歳だったんですけど、いろいろな青春を過ごさせていただきました」とグループ在籍時代を振り返った。そして「ちょっと言いたいことあるんですけど」と前置きしたうえで、「小山、ありがとね」とこの公演に小山が駆けつけていたことを明かし、観客を驚かせた。

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