藤井 風、BE:FIRST、ONE OK ROCK、Stray Kids、BLACKPINK、マカロニえんぴつ……注目新譜6作をレビュー
Stray Kids 「Social Path (feat. LiSA)」
現在、初の日本・韓国5大ドームツアーを開催中のStray Kids。日本1st EPに収録された「Social Path (feat. LiSA)」は、音楽に人生を賭け、自らのキャリアを切り開いてきたStray KidsとLiSAの生き様や価値観が強く刻まれた楽曲だ。作詞・作曲にはメンバーのバンチャン、チャンビン、ハンによる楽曲制作チーム・3RACHAが参加。疾走感に溢れたエレクトロ系トラックと鋭利なギターサウンドがぶつかり合うなかで、過酷な状況に耐えながら、夢や希望に向かって突き進む姿を力強く描き出している。それをもっともダイレクトに象徴しているのが、全員が声を合わせて響かせる〈Gave up my youth. For my future.〉というラインだろう。ワールドクラスのアーティストになりつつあるStray Kidsと海外でも高い知名度を持つLiSAによる刺激的なコラボレーションが実現したこの曲は、両者にとって大きな意味を持つはずだ。(森)
BLACKPINK「THE GIRLS」
グループ初の公式ゲーム『BLACKPINKザ・ゲーム』のオリジナルサウンドトラックとして登場する新曲。相変わらずのスリリングな低音と無敵のボースティングに加えて、ちょっとした愛嬌やパーティー感覚が散りばめられているのは、これがゲームのテーマ曲だから。〈Don’t mess with the girls(その女の子らに手を出すな)〉と釘を刺しながら案外楽しそうにコーラスを重ねているのも、「ゲームの中なら私たちを好きに遊ばせていいんだからね」という余裕のメッセージに聴こえる。トラックやメロ自体に驚きがあるわけではないが、3Dアバターで作られたMVは見るだけで心が弾む。クールさよりもハピネスの勝るBLACKPINKはレアかもしれない。(石井)
マカロニえんぴつ「ペパーミント」
ニューアルバム『大人の涙』に収録された「ペパーミント」は、爽やかで甘酸っぱい香りのギターポップ。ヒネったアレンジを得意とするマカロニえんぴつだが、この曲は仕掛けや技巧を抑え、鼻歌交じりで楽しめるポップチューンに仕上げている。ときどき顔をのぞかせるThe Beatlesっぽい雰囲気も楽しい。歌詞のキモは〈いつだってひとりなのさ/そんな気がしてなきゃだめなんだ〉というライン。“人は孤独である”という圧倒的な事実を全面的に肯定したうえで、“だからこそ他者とつながって、愛し合えるんだよ”というメッセージを明るく放っている。どこにでもある言葉で物事の核心を射抜く、はっとり(Vo/Gt)の真骨頂だ。(森)
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