櫻坂46 土生瑞穂が切り開いてきたモデルの道 新しいアイドル像を提示したグループの立役者
とはいえ、バラエティ番組では突飛な言動でMC陣を困惑させるなど、天然な一面もあった。欅坂46時代はバラエティに対して消極的なメンバーが多く、土生もその例に漏れず自分から発言をすることは少なかった。しかし、2019年には現在の冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』の前身番組である『欅って、書けない?』(ともにテレビ東京系)において「最近なんか変 土生の生態を知ろう!」と題してこれまでの土生の謎発言がフィーチャーされ、“ハーブさん”という新たなキャラクターまで登場した。最近では『そこ曲がったら、櫻坂?』の中で二期生の増本綺良が率いる「キラキッズ」のメンバーに加入していることが明かされ、スタジオの笑いを誘ったのも記憶に新しい。後輩との壁を作らずにフラットな姿勢で接してきたおかげで、後輩は伸び伸びと活躍できているのだろう。
こうした自身の姿勢の変化について、土生は「櫻坂46の魅力をもっとたくさんの方に知ってもらいたいという思いが強くて、そのためには色んな場所で活躍する必要があるなと考えています。グループとしてのパフォーマンスを磨くことはもちろんですが、バラエティー番組などの個人の活動を積極的に頑張ることで色んな場所で目に留まっていただけるんじゃないかと思っています」と語っていた(※3)。最近の櫻坂46はバラエティ力が上がってきたと言われることが多いが、これはひとえに土生をはじめとした一期生のメンバーがグループのために尽力してきたからに他ならない。
土生がこれまでのアイドル人生の中で一貫して語ってきたのは「ひとりの人間として好きになってもらいたい」ということだった。この言葉は土生という存在を表しているように思う。卒業前には「昔から、年齢を重ねることを楽しんでいる方に憧れがあって。未来を楽しむために、いまはいろんなものに触れて自分の感性を磨きたいと思います」と明かしていた(『EX大衆 2023年7月号』より)。土生にとってアイドルは目標ではなく、この先の長い人生の通過点と捉えているのだろう。誰よりも好奇心旺盛な土生であれば、この先どんな活動であっても、自分らしく楽しみながら活動できるはずだ。まずは初の野外スタジアムワンマンとなる『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』でアイドルとしての集大成を見届けたい。
※1:https://sakurazaka46.com/s/s46/diary/detail/51979?ima=0000&cd=blog
※2:https://mainichikirei.jp/article/20211009dog00m100000000c.html
※3:https://mdpr.jp/interview/detail/3602341
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