サマソニ『Spotify RADAR: Early Noise Stage』DAY1レポ 春ねむり、chilldspot、Bialystocks、DURDN……旬の出演陣による熱量高いステージ
yonawo×鈴木真海子×Skaai
今回、唯一のコラボレーションであるyonawo×鈴木真海子×Skaai。今年6〜7月には「yonawo presents tokyo」と題したツアーも実施した3組の登場にフロアもさらに加熱。yonawoがステージに現れ、荒谷翔大(Vo)が「まずは俺らの曲を」と、レイドバックしたビートが心地よい「矜羯羅がる」でスタートし、曲中で鈴木真海子とSkaaiを招き入れる。それぞれの曲をyonawoのバンドサウンドで披露することが最大の見どころであるこのスタイル。イントロのギターリフを聴いて、ステージ前方に進んでいくオーディエンスもいるほどフロアが沸いたのはSkaaiの「FLOOR IS MINE」、スモーキーなこの曲のムードを斉藤雄哉(Gt)のギターが彩る。鈴木の「じゃむ」の歌い出しでは鈴木と荒谷翔大(Vo)のデュエットでグッとオーディエンスの心を掴み、後半のビッグバンド風のアレンジまで、バンドならではのグルーヴで魅了。意表を突いたのは安全地帯のカバーである「夏の終わりのハーモニー」でのSkaaiの熱唱だったのでは。そして“この3組と言えば!”な超ダウンテンポな「tokyo」をラストにドロップ。笑いが絶えないステージで、最後の最後に荒谷が熱唱。彼らのファンにとって、すっかりアンセムであるこの曲で起こる〈働くWhy you Tokyo life〜〉のシンガロングは共感に溢れたものに。貴重なコラボに満足げな顔がフロアに広がった。
1.矜羯羅がる
2.FLOOR IS MINE
3.じゃむ
4.夏の終わりのハーモニー(カバー)
5.tokyo feat. 鈴木真海子, Skaai
Daichi Yamamoto
DJ Phennel Koliander、トークボックスのKzyboost、コーラスの有坂美香、Bobby Bellwood(sauce81)に続いて主人公であるDaichi Yamamotoがステージに登場し、観客からは大きな拍手が巻き起こる。冒頭はノリのいいヒップホップナンバー「Let it be」「One Way」を届ける。そしてコーラス二人のソウルフルなアカペラが響き渡るターンを挟んで、“お前がお前でいれる場所さ”というリリックがこの場所にしっくりハマる「Paradise」、そして「MYPPL」を挟んで、ヘヴィなビートとコーラス二人のゴージャスなボーカルが心を震わせる「Blueberry」。ステージが進むごとに、Daichiのバックボーンが窺えるナンバーが、オーディエンスを深いところへ誘う。「Wanna Ride」ではKzyboostのトークボックスもエモーショナルに展開し、Daichiの声だけでない複数の声のパワーが作る表現で圧倒。そこから「僕の曲じゃないけど、ここにいるKzyboostとgrooveman Spotが作った曲、本日地球初披露!」と披露された「Power」は、シンプルな“Power”というワードのリフレインが広い会場に似合っていた。約30分のセットリストでも、物語を感じさせるステージは「EVERYDAY PEOPLE」、そして踏みしめるようなビートの上で、自分の内面を見つける「ATHENS」と続き、Daichi Yamamotoと仲間が一つの旅のような体験を残した。
1.Let it be
2.One Way
3.interlude
4.Paradise
5.MYPPL
6.bBueberry
7.Wanna Ride
8.Power
9.EVERYDAY PEOPLE
10.Athens
春ねむり
初日の『Spotify RADAR: Early Noise Stage』大トリは海外のフェスでも常に注目を浴びるシンガーソングライター/ポエトリーラッパーの春ねむり。マニピュレーターに加えてベースとドラムも加わったバンド形態で臨む1曲目の「Kick In the World」で、春のスクリームとバンドの生音が入った瞬間の凄まじい音像にまず圧倒される。すかさず「Riot」に突入し、〈ライオット、ライオット〉というリフレインはポップなのに、糸が切れた人形のようにクルクル回る様子は自分の手に負えない感情が溢れているよう。曲中でステージからフロアに降り、最前列の柵に登ってオーディエンスを煽りまくった。ラウドな音像の「森が燃えているのは」、続けてゲストの二人、SiNNER MOONとPeatleが乱入した「Old Fashioned」を投下。後半のMCでは「音楽は平等なんて言うけど嘘じゃん」「本当の意味で平等であって欲しいから。盛り上げて帰るだけなら誰でもできると思うから、今日帰って、春ねむりがあんなこと言ってたなと思い出してほしい」と、自分がこの場所にいる意義を込めて発言。終盤はギリギリの精神状態を思わせる「あなたを離さないで」、そして現在の春ねむりを代表する「春火燎原」を体の中の全てを吐き出すように歌い切り、初日のステージを終了した。
1.Kick in the World(déconstructed)
2.Riot
3.森が燃えているのは
4.Old Fashioned feat. SiNNER MOON & Peatle
5.あなたを離さないで
6.春火燎原
多様なジャンルと表現力で旬の音楽シーンを体感することができた初日。本日も見逃せないアーティストが続々登場するため、『Spotify RADAR: Early Noise Stage』に足を運んでみてはいかがだろうか。
なお、同エリア内(幕張メッセ7号館)では、Spotify Premium会員限定スペース「Spotify Premium STUDIO」を開設。本スペースでは、アーティストによるSpotifyビデオポッドキャストの公開収録を実施している。収録されたビデオポッドキャストは、Spotify公式「SUMMER SONIC 2023」プレイリスト、および「New Music Wednesday [Music+Talk Edition]」にて順次公開中だ。サマソニ東京チケットがあるSpotify Premium会員を対象に、アーティストの公開収録に抽選で限定数案内(当日応募あり)。詳細は特設ページにて。
■公開収録スケジュール
8月19日(土)
13:00-13:20 ENHYPEN
14:10-14:30 NewJeans
17:00-17:20 [Alexandros]
18:10-18:30 yonawo x 鈴木真海子 x Skaai
8月20日(日)
14:35-14:55 Tani Yuuki
16:10-16:30 LANY
17:40-18:00 imase
18:40-19:00 LANA
■関連リンク
特設ページ:https://spoti.fi/getready-ss23
RADAR:Early Noise Stage in SUMMER SONIC 2023:https://spotify.link/RADAREarlyNoiseStage
New Music Wednesday [Music+Talk Edition]:https://spoti.fi/NMWMusicandTalk