サマソニ『Spotify RADAR: Early Noise Stage』DAY1レポ 春ねむり、chilldspot、Bialystocks、DURDN……旬の出演陣による熱量高いステージ
Spotifyは、日本最大級の都市型音楽フェスティバル『SUMMER SONIC(以下、サマソニ)』とのコラボレーションにより、Spotifyのプレイリストブランド「RADAR: Early Noise」を体現する特別なステージ『Spotify RADAR: Early Noise Stage』を8月19日と20日の2日間にわたり幕張メッセ内で開催中だ。
2019年開催のサマソニにて展開された『Spotify on Stage in MIDNIGHT SONIC』以来、4年ぶりのコラボレーションステージとなる本公演では、次世代の音楽シーンを担う注目の新進アーティストを2017年からいち早く国内外の音楽ファンに紹介してきた『RADAR: Early Noise』をテーマにしており、春ねむり、chilldspot、Skaai(yonawo x 鈴木真海子 x Skaai名義によるコラボステージ)、Daichi Yamamoto、Bialystocks、DURDN、CHAI、LANA、tonun、ao、新しい学校のリーダーズ、imaseの計12組がパフォーマンスを行う。
ここでは、8月19日に行われたライブのオフィシャルレポートを掲載する。
chilldspot
初日のトップバッターは、メンバー全員が2002年生まれの4人組、chilldspot。序盤はレイドバック気味のビートが心地よい「supermarket」、「full count」でオーディエンスを緩やかにグルーヴさせていく。ハンドマイクでステージ全体を使ってパフォームした比喩根(Vo/Gt)は「去年に続いてサマソニ2回目、嬉しい!」と喜びを爆発させ、「素敵なアーティストしか出ない中、ここに来てくれてありがとうございます。次はみんなに知ってもらうきっかけになった曲を」と「ネオンを消して」をメロウでスモーキーなムードで演奏。少しの時間も惜しむように立て続けに「夏といえばグルーヴに乗ることでしょ?」と呼びかけ、「Groovynight」に突入。間奏では玲山(Gt)の泣きのソロが際立ち、オーディエンスの手も自然に揺れる。中盤以降はchilldspotのオルタナティブロックの側面も披露。Honda VEZEL e:HEV CMソングでお馴染みのロックチューン「BYE BYE」、4分キックから始まったアッパーな「Like?」では比喩根のナイスな煽りでジャンプする人が続出。ラストのアンセミックな「Don't lose sight」まで、高い熱量の30分を走り抜けた。
1.supermarket
2.full count
3.ネオンを消して
4.Groovynight
5.BYE BYE
6.Like?
7.Don’t lose sight
Bialystocks
がぜん来場者が増えてきた時間帯に、甫木元空(Vo)、菊池剛(Key)からなる音楽ユニットBialystocksがサポートメンバーとともに登場。冒頭、小山田和正(Dr)の力強いドラムが地響きを起こしたか思えば、いきなり甫木元のトップノートで始まる「雨宿り」という、チャレンジングな1曲目。高い歌唱力と演奏スキルで圧倒したあとは軽快な「Upon You」で和ませ、続く「差し色」ではリバーブの効いた菊池のピアノが映える。1曲終わるたびに大きくなる拍手に彩られ、緊迫感のあるYuki Atori(Ba)のベースリフから、忍び寄るような歌メロが次第に高揚していく「灯台」ではめくるめくサビを経たエンディングで、ひときわ大きな拍手と歓声が起こった。「サマーソニック、初出演でこんなに集まっていただいてありがとうございます!一日、楽しんでいきましょう」と甫木元が笑顔で呼びかけると、菊池の柔らかなエレピの響きで「Over Now」が始まり、続いては楽器がチェイスしあうようなスリリングな「I Don’t’ Have a Pen」、そしてインディーロックテイストの「Nevermore」のイントロでは自然とクラップが起こり、初見のオーディエンスも含め、大いに魅了した。
1.雨宿り
2.Upon You
3.差し色
4.灯台
5.Over Now
6.I Don’t Have a Pen
7.Nevermore
DURDN
前半の最後はシンガーのBaku、トラックメイカーのSHINTAとトップライナーのyacco(ヤッコ)によるプロデュースデュオtee tea(ティーティー)によるプロジェクト、DURDN。ベース、ドラム、キーボードを従えたバンドスタイルで、ダンサブルなR&Bナンバー「TOKIDOKI」からスタートし、生ベースの太いグルーヴが踊りたいオーディエンスを盛り上げる「WARUNORI」、SHINTAの軽快なコードカッティングが冴える「Vacation」と、テンポよく披露。夏休みの情景が浮かぶような「Vacation」の歌詞には共感する人も多いのでは。Bakuは「こんなに来てくださると思わなかったから嬉しいです!」と、丁寧な日本語で感謝を観客に伝える。そして、前半の陽なイメージから、グッと切ないマイナーチューン「apart」でBakuの表現力の幅を実感し、さらに強いグルーヴと強いワードを持つ、4カ月連続リリース中の新曲「Runner’s High」へ。そこここで自由に体を動かし、踊る人が続出。SHINTAがクラップを促し、ピアノハウスのニュアンスのある「All of You (Remix)」ではダンスが加速。キャッチーなナンバーをスピーディに演奏し続け、フロアをロックした彼らは最後にまさにフェスにぴったりな「Drink!」で、夕方に向かう時間を楽しく彩った。
1.TOKIDOKI
2.WARUNORI
3.Vacation
4.Apart
5.Runner’s High
6.All of You (Remix)
7.Drink!