SixTONES、相次ぐ舞台出演の裏にメンバーの支え合い スクラムを組んで挑戦していく姿

 SixTONESメンバーが出演する舞台といえば京本がデビュー前の2015年、2016年、2019年に上演の『エリザベート』でWキャストでルドルフ役を演じたほか、2021年には『ニュージーズ』で主演を、昨年はオリジナルミュージカル『流星の音色』で主演に加えて音楽制作も手がけるなど、新たな挑戦も続けてきた。今年京本が挑むミュージカル『シェルブールの雨傘』は、1964年公開のジャック・ドゥミ監督の同名作品をミュージカル化した作品。日本では1983年に初上演以降、再演を重ねてきた不朽の名作。約10年ぶりの再演で京本が主演・ギイ役に抜擢された。アイドルとしてだけでなく、ミュージカル俳優としても名を馳せる京本の存在は、舞台・ミュージカルに挑戦するメンバーにとって大きなものとなっているのだろう。

 先述の通り今作がミュージカル初出演となるジェシー。稽古前の制作会見では不安気な様子を滲ませつつも、「(京本)大我は、何本も(ミュージカルを)やっているので、いろいろ話を聞いて、アドバイスをもらえたら」と口にしていたように、身近にミュージカル経験豊富なメンバーが存在するのは、役を引き受ける上で心強かったのではないだろうか。ゲネプロの会見では、演出・上演台本を手がける福田雄一が「スタンドアップコメディの役者さんみたいな感じ」と言えば、デリア役の瀬奈じゅんも「ミュージカルスター誕生という感じがした」と早くもジェシーを絶賛する声が聞こえてくる。制作会見の不安そうなコメントから一転して、舞台メイクを施したジェシーはどれもいきいきとして映り、役に入り込んだ様子が窺えるだけにますます楽しみだ。

 昨年、髙地が出演した舞台『夏の夜の夢』を見学した京本は、その後のインスタライブで、出演が決まった時点で髙地から相談を受けていたことを明かした。髙地にとって初の外部舞台にはじめは戸惑っていた様子で、京本も心配していたと話していたが、実際に観劇すると「良い意味で裏切られた、こんなに立派にやってるじゃん」「最初のシーン(を観た)だけで相当努力したんだな」と絶賛。髙地もオファーを受けた1年前から緊張していたと制作会見で明かしていたが、いざ幕が上がると京本の言葉通りに、第一声からインパクトを残すなど、外部舞台初出演とは思えない堂々とした芝居を見せた。稽古の前から素直に不安な気持ちを打ち明ける髙地、メンバー内で一番乗りで見学に駆けつけた京本と、支えあうような2人の関係も微笑ましい。

 『DREAM BOYS』に出演する森本は、演出を務める堂本光一からオファーを受けて一度は断ったというが、SixTONESのメンバーに相談したところ、主演のSnow Man・渡辺翔太と森本の“ドリボ”が観たいと言われ、「観たい人がいるならステージに立ってみてもいいかもしれない」と出演を決めた理由を語っていた。メンバーに相談し、背中を押されたエピソードには「さすがはSixTONES」と胸が熱くなる。去年同役を演じた田中からは「プロデューサーさんと仲よくなれ」というアドバイスをもらったと明かしたほか、『だが、情熱はある』(日本テレビ系)で山里亮太(南海キャンディーズ)を演じるにあたって増量した体を、今度は本作に向けて絞るという。ドラマに映画、そして舞台と役者魂を発揮し続ける森本版チャンプに期待したい。

 舞台以外でも、松村北斗は現在放送中のドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)でなにわ男子・西畑大吾とW主演を務めるほか、10月公開の映画『キリエのうた』、来年も『夜明けのすべて』と相次いで映画出演が決定。田中樹は7月放送のドラマ『刑事7人』(テレビ朝日系)にサプライズ登場とメンバーの俳優としての活躍が目覚ましい。

 SixTONESのラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)4月15日放送回で、『だが、情熱はある』で山里役を演じるにあたって森本の熱い思いを田中が受け止めていたように、それぞれが出演した際に何を語ってくれるのか、舞台に加えてラジオというもうひとつの楽しみもある。

 朝、目覚めると何かしらの発表や続報が舞い込むような状況が続き、連日嬉しい悲鳴をあげているファンも多いはず。チケットの当落にはじりじりとした感情にさせられるが、新聞、雑誌等でのインタビューや様々な番組出演を通して、より彼らの魅力や成長に触れられる機会が増えるに違いない。少々気は早いが、千秋楽を迎えてから語るエピソードや、ひとつ経験を重ねた今後の芝居が楽しみで仕方ない。

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