『ラヴィット!』ファミリーのバトンは井上梨名から大沼晶保へ 櫻坂46の“バラエティ担当”に受け継がれるDNA

 6月28日、櫻坂46の井上梨名が『ラヴィット!』(TBS系)のシーズンレギュラー最終日を迎え、7月6日にはその後任として大沼晶保が就任したことが発表された。これまで同番組では櫻坂46から田村保乃や守屋麗奈、増本綺良らがレギュラーを務め、その個性を発揮してきた。このところバラエティ番組での活躍が目覚ましい櫻坂46の中でも、井上と大沼はバラエティ担当として存在感を発揮しているメンバーだ。

 2021年以降、井上は『しくじり先生 俺みたいになるな‼』(テレビ朝日系)や『にゅーくりぃむ』(テレビ朝日系)、『ブイ子のバズっちゃいな!』(テレビ朝日系)、『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(フジテレビ系)、『東大王』(TBS系)など、多くの番組に出演し、そのバラエティ力を発揮してきた。

 中でも井上のバラエティ力が開花したのはグループの冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京/以下、そこさく)でのこと。去年の6月19日に放送された「井上プレゼンツ!味覚音痴クイーン決定戦」で、味覚に自信があるという井上が散々メンバーを罵っておきながら、最終的には自身が味覚音痴クイーンに輝いてしまうという盛大なフリを演出してスタジオを爆笑の渦に包んだ。翌週に放送された「隠れたスターを探せ!三つ巴クイズバトル!前半」でも、正しい番組のロゴを選択する問題で井上だけが誤答をするという大失態をおかしてしまい、スタジオを騒然とさせた。2週続けて大きなインパクトを残した井上の活躍もあり、櫻坂46ファンの記憶に残る回となっている。

 井上のバラエティ力の根幹にあるのは豊かなリアクションだ。今年4月からレギュラーを務めた『ラヴィット!』では、番組恒例の電気イスの洗礼を受けた井上。ビリビリの衝撃で両手を上げて地面に倒れた井上は目を見開きながら驚き、バラエティとしては満点のリアクションでスタジオを盛り上げた。そもそもビリビリを受ける前から顔をゆがめており、その表情の豊かさはバラエティ向きだと実感させられた。

 『ラヴィット!』のMCを担当する川島明(麒麟)は、井上の卒業に際して「初登場のときから櫻の名にふさわしい明るさを添えてくれたいのりちゃん。最後まで“Start over”しなくてもいい見事な立ち振る舞いでした」といった言葉を送っていた。柴田英嗣(アンタッチャブル)や盛山晋太郎・リリー(見取り図)など、お笑い芸人が出演する中でも、負けないリアクションと明るさで番組を盛り上げていたのが井上だった。朝の憂鬱な気分を晴らしてくれるスパイスのような役割を担っていたように思う。8月27日に開催される番組主催の音楽フェス『LOVE IT! ROCK 2023』では守屋麗奈とともに出演することが決定しており、どのような化学反応が起こるのか今から楽しみだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる