Oasis、2025年に再結成? ファンを振り回し続けるノエル&リアム・ギャラガー兄弟の喧嘩に進展ありか
6月2日、ノエル・ギャラガーによるソロプロジェクト、Noel Gallagher's High Flying Birdsにとって約6年ぶり、通算4作目となるアルバム『Council Skies』がリリースされた。盟友であるジョニー・マーの参加や、The Cureのロバート・スミスやPet Shop Boysらによる収録楽曲のリミックスが制作されるなど、やはり今回もUKロック好きとしては見逃せない作品となっているわけだが、本稿のテーマはそこではない。本作のプロモーションに伴う取材の中でしばしば語られている「Oasisの再結成」についてである。
Oasisの解散をリアルタイムで経験し、以降もノエルとリアム・ギャラガーを追っている身としては、正直なところ「またか」というのが本音であり、話半分にこの件を見ているのが正直なところだ。「どうせアルバムのプロモーションの一環で言っているんだろう」というのが第一の感想である。
とはいえ、「実際にはやらないだろう」と誰もが思っていた時に実行に移してしまうのがギャラガー兄弟である。2009年にOasisが解散した時もそうだった。当時(というより、そのずっと前から)ギャラガー兄弟はとんでもなく仲が悪く、それぞれのインタビューでは口癖のようにお互いの悪口を言っていたのをよく覚えている。だからこそ、フランスで開催されたフェスティバル『Rock en Seine』のバックステージでふたりが喧嘩してノエルが脱退を表明した時も、1994年にロサンゼルスでのライブで勃発した兄弟喧嘩を経てノエルが一時脱退した時や、2000年のヨーロッパツアーの飲み会での喧嘩をきっかけにノエルが一時脱退した時のように、「きっとまた戻ってくるだろう」というムードがファンのあいだには広がっていた。しかし、それからノエルがバンドに戻ってくることはなく、少しずつファンはその事実を受け止めていった。やがて、リアムは残されたメンバーと共にBeady Eyeとして活動を開始し、現在はソロ活動が絶好調。ノエルもNoel Gallagher's High Flying Birds名義での活動を順調に続けている。
Oasis解散から約14年。今ではノエルもリアムも揃ってソロアーティストとして確固たる地位を築き上げていることを踏まえると、いまだにふたりの仲が悪いことにはもはや微笑ましさすら感じる。ふたりの関係性は今なお疎遠のままだが、インタビューやSNSなど、お互いの悪口はもはや定番ネタであり、(このテキストを含め)ライターのネタに事欠かない。そしてお互いが自身のライブでOasisの楽曲を演奏し続けるように、Oasisについての話も止まることはない。
ここ数年の状況としては、リアムは再結成に前向きで、ノエルはあまり興味がないという、一方的な愛情が続いていた。2020年は一度限りのチャリティ公演としてのOasis再結成ライブをTwitterを通してノエルに求め、2021年の元日には「Noel love you long time(ノエル、ずっと大好きだ)」という大胆なツイートでファンを沸かせたが、結局それが実現することはなかった。
Listen seriously a lot of people think I’m a cunt and I am a good looking cunt but once this is put to bed we need to get oasis back for a 1 of gig rite for charity c’mon Noel we can then go back to our amazing solo careers c’mon you know LG x
— Liam Gallagher (@liamgallagher) March 19, 2020
HNY Noel love you long time 2021 is our year c’mon you know LG x
— Liam Gallagher (@liamgallagher) January 1, 2021
しかし、今年に入ってから、状況に若干の変化が見られるようになってきた。1月、リアムが自身のTwitterで「ノエルが許しを請うために最近連絡してきた」と投稿したのである(※1)。ファンとしては「嘘をつくのも大概にしろよ」という感じだが、その少し前、ノエルが自身が出演したラジオ番組でOasisの再結成について「You should never say never(絶対にないとは言い切れない)」と珍しく完全に否定しなかったこともあり、「本当に実現するかも?」という機運が高まっていったのである。