鍛え抜かれた肉体でミサイルのようにダイブする姿がSNSで大バズり JELEEL!、エネルギッシュ&ポジティブな楽曲が放つ求心力

ダイブする姿が大バズりのJELEEL!とは?

 SNSを頻繁にチェックしている人であれば、JELEEL!の動画を一度は観たことがあるだろう。鍛え抜かれたボディの持ち主が、屋根からバク宙をしながらステージにダイブをしたり、ミサイルのような勢いで客席にダイブしたりする動画は幾度となくバイラルになっている。そんなアクロバティックで、ありえないほどエネルギッシュなステージで人気を集めているアーティストがJELEEL!だ。

 音楽的には、ハイパーポップ、ヒップホップ、そしてパンクを組み合わせたようなビートの上で披露するハイトーンラップが特徴的であり、彼のパフォーマーとしてのエネルギーは楽曲でも表現されている。特に彼のアンセム「DIVE IN!」はTikTokでも人気曲となり、Spotifyでは8500万回再生されている(5月24日時点)。

JELEEL! - DIVE IN! (Official Music Video)

 アメリカのロードアイランド州出身のJELEEL!は、2018年に音楽活動を開始し、同年に初の楽曲「Play Me」をリリース。2019年にはアルバム『Angel from Heaven』、翌年にはEP『Generation Z』をリリースしたのち、2021年発表の「DIVE IN!」がSNSで注目されたことにより、10K Projectsとパートナーシップを組む。特にJELEEL!のキャリアにおいてTikTokの存在は大きく、彼は「TikTokの世界に入って、状況が変わった。毎日JELEEL!の活動を投稿しはじめたら、多くのコメントやリアクションが集まった。だからそのような動画に自分の曲をつけて投稿しはじめたんだ。TikTokに感謝している」とコメントしている。(※1)

 ハイパーポップは、ソフィー、チャーリー・XCXなどの2010年代中盤の作品の影響が大きく、100 gecsやA・G・クックなどのアーティストがサウンドを進化させてきたが、JELEEL!はそのエクストリームなサウンドをさらにアグレッシブに促進させるようなラップを乗せる。彼のラップにおけるエネルギーはDMXに影響されており、他にもSUM 41、System Of A Down、Paramore、カニエ・ウェスト(現:イェ)などを聴いていたと明かしている。(※1)

 そんな「DIVE IN!」がヒットとなった飛び込み番長、JELEEL!の注目ポイントを紹介したい。

格闘技の経験をステージに

 鍛え抜かれた肉体を持っているJELEEL!は、MMA(総合格闘技)のトレーナーとしても活動しており、身体能力を向上するためにジムナスティックスもやっているという。毎朝、冷たいシャワーを浴びてから瞑想をするのが彼の日課であり、パフォーマンスをする前には祈りを捧げ、入念にストレッチをする。まさにアーティストとしてだけではなく、アスリートとしてのライフスタイルを体現している。

 アーティストとして活動する以前は、実際にアスリートを目指していたが「それは神の計画に入っていなかった。音楽をやってみたら音楽に恋をした。自分の天職だと感じた」とコメントしている。(※2)

 JELEEL!がステージでバク宙などをするのは、プロレス団体「WWE」とジェフ・ハーディーの影響のようだ。彼は「WWEとジェフ・ハーディーがいつもクレイジーなことをやっていたのが大好きだった。俺も彼らのようになりたかったし、ジェフは史上最高のレスラーだ。あとシンプルにバク宙するのは楽しいし、好きなんだ。昔から壁から飛び降りていた」と語っている。(※3)

 
 
 
 
 
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