ハロプロ研修生、グループ加入の可能性は? 過去の実力診断テスト結果を踏まえて検証

 『Hello! Project 研修生発表会2023 ~春の公開実力診断テスト~』(以下、実診)が、4月30日にJ:COMホール八王子で開催された。これはハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)でデビューを目指すハロプロ研修生たちの実力を競う企画のイベントで、毎年恒例となっている。ハロプロ研修生が1人ずつハロプロ楽曲のカバーをライブ歌唱し、観客が審査および投票。集計され、1位になった者にはベストパフォーマンス賞(以下、BP)が贈られる。このBPを獲った研修生は、その後にハロプロ正規メンバーへ昇格するケースが多い。本稿では、過去のBPなどを振り返りつつ、今年の結果を紹介。そして受賞メンバーがどのハロプログループへ加入するかなどの予想をしてみたい。

BPを獲ることでハロプロ正規グループへ昇格するケースも

 実診の第1回が公開で開催されたのは、今からちょうど10年前の2013年。

 第1回開催時はBPという呼び方はまだなく、観客投票1位という呼び名だったが、当時は田辺奈菜美が受賞した。しかし彼女は2014年に研修生活動を終了。2015年に東宝芸能所属のアイドルグループ、ONEPIXCEL(当時の表記はOnePixcel)の結成メンバーとしてデビューした。

 第2回以降、観客投票1位は「ベストパフォーマンス賞」という名称になり、受賞した者はハロプロ正規メンバーに昇格するという実例が多数出るようになった。例を挙げるとモーニング娘。の加賀楓(現在は卒業)、アンジュルムの笠原桃奈(現在は卒業)、Juice=Juiceの段原瑠々と松永里愛、つばきファクトリーの豫風瑠乃、BEYOOOOONDSの清野桃々姫と島倉りか、OCHA NORMAの石栗奏美がBPホルダーだ。観客投票といういわば民意がデビュー決定に間接的に影響し、その後の活動も応援することができる、というのがこの企画および研修生システムの醍醐味だろう。こうして見返すと、結果論ではあるが、各グループへまんべんなく散らばっているのも興味深い。

 しかしBPを受賞したら即昇格というわけでもない。たとえば現Juice=Juiceの段原は2014年に受賞したが、その年に昇格したわけではなく、のちの2017年に2度目のBPを受賞、そしてその数カ月後にJuice=Juiceへ加入という流れだった。2014年はモーニング娘。「Memory 青春の光」、2017年は同「Give me 愛」を歌って受賞した段原。特に後者は、昇格しないなんてあり得ないと思わされるほどの充実したパフォーマンスであった。

アプカミ#66 モ娘。20周年企画、ハロプロ研修生発表会、℃-ute、PINK CRES.ライブ映像、オススメ紹介ほか MC:矢島舞美(℃-ute)、二瓶有加(PINK CRES.)5/12/2017

 現OCHA NORMAの石栗も、2016年にハロプロ研修生北海道のメンバーとして研修活動を開始して以降、2018年の実診では「ゲスト審査員賞」、2019年には「歌唱賞」を受賞。同年にはハロプロ研修生ユニットのメンバーに選出され、翌2020年の実診でモーニング娘。「リゾナント ブルー」を歌い、ここでBPを獲得。そして2021年にハロプロ研修生ユニットのメンバー4人全員を含む10人によるOCHA NORMAになったという経緯がある。モーニング娘。のいわゆるプラチナ期を代表するナンバーである「リゾナント ブルー」を歌う石栗は、研修生ながら早くも堂々とした風格があった。

【ハロ!ステ#338】つばきファクトリーMV!Hello! Project 2020 Summer COVERS 歌唱!研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~後編 MC:石田亜佑美&小野瑞歩

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる