King Gnuの初開催も間近 藤井風、Mr.Children……各アーティストがスタジアムライブで残してきたインパクト

 King Gnuが5、6月に初のスタジアムライブを控えている。5月20、21日に大阪・ヤンマースタジアム長居、6月3、4日に神奈川・日産スタジアムで開催される『King Gnu Stadium Live Tour 2023 CLOSING CEREMONY』。始動から6年を迎え、昨年の東京ドーム公演をも上回るキャパでのこのライブはバンドにとって1つの大きな節目になるだろう。選曲はもちろんのこと、気になるのはライブの演出だ。スタジアムという最大規模の会場で繰り広げられるライブは、インパクトの大きな演出を目撃できることも多い。

 2022年10月に初めてパナソニック スタジアム 吹田で有観客スタジアムライブを行った藤井風。彼はデビューから3年というキャリアにして、スタジアムアーティストとして驚異的なパフォーマンスを繰り広げた。視覚的にも刺激的な大きなスクリーンや観客席にせり出した花道を駆使し、会場中とコミュニケーションを取りながら藤井風という人間の生き様を伝えていくような見事なライブであった。時に総勢16名のダンサーとともに舞い踊り、彼の持つ美学を余すところなく伝えていく。楽曲とアーティストの持つ求心力を最大限に高めるような演出だったと言える。

藤井 風 - "damn" Live at Panasonic Stadium Suita

 ライブ後半、「ロンリーラプソディ」以降に花道でピアノを弾いてからはまた特別なムードが募っていく。「それでは、」ではピアノだけで静謐な世界を作り出し、そこから「青春病」に繋がる曲順や、「死ぬのがいいわ」で妖艶なセッションから藤井の吹くサックスが高揚をもたらす流れなども見事だった。大きな会場だからこそ、こだわったアレンジを際立たせる演出も映えるという証のように思う。

関連記事