GOOD BYE APRIL×林哲司「BRAND NEW MEMORY」制作対談 シティポップで繋がる世代を超えたコラボのバックストーリー
新しいけど懐かしい「BRAND NEW MEMORY」制作秘話
ーーバンドからもらったアレンジを聴いて、どんなアドバイスをしましたか?
林:大雑把な譜面を渡していたのと、アレンジの解説を少し渡しました。ただ、それを彼らがどう捉えるかは任せていましたし、お互いに意見を出し合うようなプロデュースのやり方をしたのは初めてでした。
倉品:僕らとしても林さんと一緒にデモを作っている実感がありました。本当に幸せな時間でした。
つのけん:レコーディングは1テイクですんなりといきました。
吉田:ギターソロを弾いていたら、林さんが「かっこいいね!」と言ってくれて。
林:2小節目ぐらいのギターがキュートなんだよね。最後に半音上がっていく持っていき方も良くて、「このアドリブはいいな」って何度も聴いたよ。
ーー倉品さんと延本さんは、「BRAND NEW MEMORY」の作詞も手がけられています。
倉品:アレンジや構成を固めてから最後に歌詞は書きました。林さんからも具体的なアドバイスをいただいて。
林:歌詞が二度繰り返すところがあって、そこはこういう描写のほうがいいんじゃないか、みたいなことを言ったかな。
倉品:オケ録りの日にスタジオで最終的にFIXしていただきました。僕は“BRAND NEW”という単語がもともと好きで12年間、自分たちのペースで歩いてきたバンドがいま、“BRAND NEW”と言えるのがかっこいいなと。BRAND NEWだけどMEMORYというのが、自分たちの歩みにも、林さんとのコラボレーションにも通じるタイトルだし、いろんなことにつながるキーワードだと思っていて、ここから歌詞が生まれました。
ーー見事に、今のGOOD BYE APRILのコンセプトを言い表したワードですよね。
林:歌詞の中で、〈振り向いたのは僕だけだった〉というフレーズがありまして。それを見たときに「俺と同じだ!」と思いました。そんな性格が共通するのかな……さよならをした後に、振り返る人と振り返らない人がいるでしょ?
倉品:そこを書いたのは延本ですね。
延本:メンバー、みんなそんなタイプかもしれないです(笑)。
倉品:自分の音楽観にも通じていると思います。ノスタルジーは10代の頃から作曲のテーマのひとつになっていて。林さんの楽曲に惹かれる理由も、ノスタルジーや郷愁感が僕の感覚とマッチしているからだと思います。
――「BRAND NEW MEMORY」のイントロはキラキラ感へのこだわりを強く感じました。
倉品:明確に覚えているんですけど、最初に突貫で作ったデモはイントロがさらっとしていたんです。それを持って林さんとディスカッションした時に、「こんなイントロがあった方がいいんじゃない?」とアウトラインをいただいて、その時に話していてパっとコード進行が閃きました。さらに「2小節足したらどう?」というアドバイスをいただいて。
林:ほんとだよね、細かいところまでやりあったよね。
倉品:林さんとキャッチボールする中で、シンセの16分のフレーズやストリングスのラインの全体像がみえてきました。
延本:出来上がっていくたびに、どんどん良くなっていったんですよ。
――1曲にじっくり向き合えることは大事なことです。それこそ、70~80年代はスタジオで顔を合わせながらとても時間をかけて曲やアレンジを作っていたイメージがあります。
林:そうでしたね。彼らがやっていることは今の作り方とは違うと思います。
倉品:僕らは、1曲を作っては壊して、ビルドアップして。自分たちの中の限界を超えるというか。最初に思いついたことをどう超えるかを常に考えています。
――それはバンドに強い信頼関係があるからできることですね。
倉品:それに、林さんからのアドバイスもあって、より限界突破できたのが「BRAND NEW MEMORY」だと思います。
林:今は、原型にアディショナルしていく制作方法が主流だと思いますが、最初からみんなで「どう作ろうか?」とディスカッションしながら作ることに、バンドの良さがあるのかなと思いました。あと、出会いが今だからこそ、いい具合のコラボになったと思います。もし80年代にGOOD BYE APRILと出会って一緒に作っていたら、きっと僕の方にもっとグイグイ引っ張ってたと思うんです。
――なるほど。
林:例えば、ドラムが少し鳴り過ぎているかなと思った箇所があったんです。でも、通しで聴いてみると、マスキングされている部分もあるから具合が良く鳴っている。きっと考えた上で締めたり、緩めたりしているのだろうと。
つのけん:あのくらいやらないと抜けてこなくて……。
林:そういう発見が、どんどん面白くなっていって。倉品くんと僕でアレンジする箇所も全然違っていて、そこで生まれてきた余白を埋めていくような作業も楽しかったですね。
倉品:そうでしたね。
林:あと、ベースの土台がしっかりしていて正直驚きました。この曲のキモはサビのベースパターンなんです。そのパターンを永遠にやるのがけっこう大変なんですけど、ずしっとした、僕の好きな音色のベースで。
延本:BPM 125.0なんですけど、今回はすごく難しかったです。ベースをはじめた頃みたいに、最初は100BPMにして、そこから1ずつ上げていく練習を数年ぶりにしました。
林:最終的に出来上がったものもみんなの音がまとまっていて、技術的にも一番いいところが出せているよね。
延本:嬉しいです。このインタビューの録音データが欲しいです(泣)。
一同:(笑)。
――2023年には林哲司さんの50周年プロジェクトもはじまります。
林:過去のものをまとめたり、50年の軌跡をまとめているところでね。逆に、こういった形で世代の違う彼らと、新しいコラボレーションで新曲が生まれたことは貴重な体験だと思っています。
――では最後、そんなGOOD BYE APRILへ林哲司さんが期待することをいただけますか?
林:今回は僕の曲でしたけど、自分たちの曲で継続して追求して欲しいです。何が足りないのかっていう話はした覚えがあるので(笑)。
一同:ありがとうございます!
■リリース情報
GOOD BYE APRIL
配信シングル「BRAND NEW MEMORY」
2023年4月5日(水)配信リリース
レーベル:PANAM
7 inch『BRAND NEW MEMORY/ TRANSIT IN SUMMER』
2023年5月24日(水)リリース
レーベル:DOBEATU/POS: 4988044086425/規格番号:DBEP26
税込価格:2,500円(2,273円+税)
<収録曲>
Side-A. BRAND NEW MEMORY
Side-B. TRANSIT IN SUMMER
予約URL:https://goodbyeapril.lnk.to/BNM_TIS
■ライブ情報
GOOD BYE APRIL メジャーデビュー記念ワンマンライブ
“Feel So Brand New”
4月7日 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
開場18:30/開演19:00
<チケット情報>
前売¥5,500/当日¥6,000(全席自由)(+1drink)
※前売りチケット購入者に来場特典あり
※小学生以上有料
※1人4枚まで購入可
チケット手売り:ライブ会場物販にて販売中 *整理番号 A1~100
プレイガイド:発売中 *整理番号 B1~並列
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/1746220001-P0030014?P6=001&P1=0402&P59=1
ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?keyword=GOOD%20BYE%20APRIL
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