中西アルノ、西洸人、佐久間大介……NHK講座番組シリーズに起用されるアイドルたち ファンと共に深めていく学び

英語環境で育ったINI・西洸人、手話に興味を持つSnow Man・佐久間大介

 西が出演する『英会話フィーリングリッシュ』は2023年春からの新番組。西は2022年4月23日出演のラジオ番組『JA全農 COUNTDOWN JAPAN』(TOKYO FM)に出演した際、小学低学年時にオーストラリアで3年間暮らしていたと明かし、洋楽をよく聴いていたと語っていた。「英語とかよく分からないけど」とも付け加えていたが、それでも英語に囲まれた環境で暮らした経験は間違いなく強みである。さらにINIには英語が堪能な許豊凡が在籍。グループ自体も積極的に海外進出を行い、たとえばアメリカのライブではメンバー全員が英語でファンとコミュニケーションを図るなどしていることから、同番組に西はぴったりハマるのではないか。

 『みんなの手話』はこれまで三宅健が9年間にわたり、「番組ナビゲーター兼“手話学習中のお客さん”」のポジションを担当していた。番組のコンセプト自体、「“手話学習中のお客さん”の目線で手話を学んでいく」ということから、同ポジションは非常に重要なものだった。そんな番組のコンセプトの立て方と三宅を起用した狙いは見事に的中したようだ。

 ラジオ番組『三宅健のラヂオ』(bayfm)の2023年2月18日放送回のなかで、三宅は番組卒業に際し「僕が手話を始めたきっかけはファンのろう者の女の子が手話で話しかけてくれたっていうのだから」とコメント。同放送回では、ファンからも「健くんが『みんなの手話』に出演していらっしゃることを知り、私も健くんのように温かで優しく寄り添う手話が出来るようになりたいと思い、学びはじめました。年月が流れ、今ではアタフタしながらではありますが手話通訳をさせていただけるまでになりました。お陰で、ろう者の友だちや手話通訳者の友だちも出来ました」「昔から興味のあった福祉を学びたいと思って大学に進学し、それと同時に手話を勉強しようとした時に健くんに出会いました。番組を通して、健くんの手話に真っ直ぐに向き合う姿勢に惹かれ、気づけばV6丸ごと好きになっていました」との声が届いた。三宅の存在が、良い意味で手話のハードルを下げたと言えるのではないだろうか。

 佐久間は三宅から「番組ナビゲーター兼“手話学習中のお客さん”」を引き継ぐ。公式コメントでは「手話が出てくる少女漫画を読んだことがきっかけで、手話に興味を持ち始めました」とし、「まだまだ初心者ですが、ろう者の皆さんに手話が伝わるとめちゃくちゃうれしくて。ナビゲーターを引き継ぐ者として、これまで手話に触れてこなかった方にも、「手話ってこんなに楽しいんだ」と思ってもらえるようがんばりたいです」と意気込みを口にした。

 佐久間の「「こんなに楽しいんだ」と思ってもらえるよう」という考え方は、NHK講座番組全般に言えることだろう。「講座」という堅いイメージがある番組の間口をどのように広げていくのか。もっとも大切なのはやはり「楽しむ」ということだ。

 アイドルはライブなどで笑顔を絶やさず、どんなときでも元気を与えてくれる「人を楽しませることのプロフェッショナル」である。その点でNHK講座番組にアイドルが抜てきされるのは最適なことではないか。中西、西、佐久間らが若者たちの知見をどのように広げていくのか、注目したい。

※1:https://ameblo.jp/saki-sakurai-blog/entry-12731058761.html
※2:https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/101239?ima=3606

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