TWICE、米ビルボード主催授賞式で部門賞を受賞 現地メディアの記事から探るグループの評価

 3月2日、TWICEがアメリカ・ロサンゼルスのYouTube Theaterで開催された『Billboard Women In Music 2023』で「Breakthrough Artist」部門を受賞した。同授賞式は、米ビルボードが1年を通じて音楽産業に大きな影響を及ぼした女性を表彰するもの。その中でも「Breakthrough Artist」部門は、音楽市場で意義のある挑戦を行い、頭角を現したアーティストに与えられる賞で、過去には映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」で大きなトレンドを巻き起こした俳優/歌手のイディナ・メンゼルなどが受賞している。K-POPガールズグループとしては、TWICEが初めての受賞となる。

Twice Performing 'MOONLIGHT SUNRISE'  | Billboard Women In Music Awards 2023

 欧米圏でもファンダムが拡大し、評価される機会も増えているTWICE。今回、アメリカを中心としたメディアがこれまで報じてきたTWICEの記事を振り返りながら、彼女たちがどのように評価されているのかを読み解いてみたい。

 まず、メディアにおいて、TWICEはどのようなグループとして紹介されているのだろうか。

 少し前の記事になるがアメリカの雑誌『TIME』WEB版では2019年に、TWICEの特徴をこのように記載している。「TWICEは、メンバーのファッションや髪型、メイク、メンバーカラーなどのカラフルなスタイルと明るい曲調でほかのK-POPグループとは一線を画している。目立つダンスと歌声は、TWICEのアルバムのタイトル曲の特徴。『TT』などオンライン上の最新トレンドからインスピレーションを受けていることもあるタイトル曲は、口コミで広がっていくことも多い」(※1)

TWICE "TT" M/V

 また、こちらもアメリカの雑誌『COSMOPOLITAN』WEB版では2022年に、TWICEを「現在のポップミュージックシーンで名をはせるグループのひとつ。日々インターネット上のトレンドに入り、無数のFan Camを生み出し、数々のヒット作を生み出す彼女たちの力は、TWICEをより私たちにとって身近なものとしている」と紹介(※2)。

 最近はメンバーのより大人っぽい魅力を引き出すような楽曲も増えているが、デビュー以来彼女たちが得意とする楽曲の雰囲気から、「TWICE=ポップでキャッチーな楽曲を生み出すグループ」というイメージのもとに語られることが多いようだ。

 ちなみに、TWICEのポップサウンドは、「bubblegum pop(ティーンエイジャー向けの、明るいサウンドを主体としたポップミュージックのジャンルのこと)」と表現されることも多い。米ビルボードでは2022年にリリースされた「Talk that Talk」について、このようにレビューしている。「Y2KをテーマにしたMV、エネルギーに満ちた音楽、爆発的なコーラスで、このガールズグループは、誰もbubblegum popを真似できないことを改めて証明した」(※3)

 TWICEの楽曲は、彼女たちならではのカラーが欧米でも受け入れられ、唯一無二のものとして評価されていると言えよう。

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