なにわ男子、NiziU、幾田りら、マカロニえんぴつ、エレファントカシマシ……3月8日リリースの新譜5作をレビュー
毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は3月8日リリースのなにわ男子『Special Kiss』、NiziU『Paradise』、幾田りら『Sketch』、マカロニえんぴつ『wheel of life』、エレファントカシマシ『yes. I. do』の5作品をピックアップした。(編集部)
なにわ男子『Special Kiss』
ドラマにCMにバラエティと八面六臂の活躍を見せるなにわ男子が、2023年初となるシングルをリリースする。表題曲の「Special Kiss」は、メンバーの高橋恭平の初単独主演映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』の主題歌。重層的なストリングスや鐘の音が祝祭感を醸し出すサウンドと、伸びやかかつ切なさを帯びたメロディが調和したミディアムバラードだ。あふれる恋心を紡いだ歌詞をメンバーが歌い継いでいくスタイルのためか、いつになく優しく、包容力を感じさせる歌声が聴きどころ。“一歩大人になった”なにわ男子を体現した。カップリングには「進研ゼミ」のCMソングとしてもオンエア中の「青春ラプソディ」を収録。冒頭から勢いのある歌唱は、まさにほとばしる青春そのもの。ライブでも定番の曲になるに違いない。(渡部)
NiziU『Paradise』
9人組ガールズグループ・NiziUから5枚目となるシングルが到着した。本作の表題曲は『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』の主題歌に起用されている1曲。所属事務所・JYPエンターテインメントの先輩にあたるStray Kidsのメンバー3人からなるクリエイティブユニット・3RACHAが作曲とプロデュースを務めたことでも話題となっている。ゆったりとした曲調ながら、サビでは壮大な印象のバンドサウンドも取り入れ、これまでの楽曲とは一味違ったNiziUの魅力が垣間見えるのもポイント。歌詞に綴られた〈世界中探しても君は君しかいないよ〉〈宝物は君なんだよ 気がついてよ〉というメッセージは、映画のストーリーになぞらえたものではあるものの、9人それぞれの個性や魅力を大切に、グループとして成長してきたNiziU自身を表したものとも取れる。デビュー以来走り続けてきた彼女たちの、ひとつの到達点とも言える珠玉のバラードだ。(渡部)