Non Stop Rabbit、3年越しに実現した豊洲PITワンマン 手加減抜きで今のノンラビを表現し尽くした渾身のステージ

Non Stop Rabbit、豊洲PITレポ

 カラダが心地よく突き動かされるダンスロック「三大欲求」、自らの考えを力強くアジテートした新曲「吐壊」、観客のクラップがド派手な楽曲の色彩をより鮮やかにした「アンリズミックアンチ」と、ライブはクライマックスへ向けて激しさを増していく。「Needle return」では「飛び跳ねてー!」という田口の煽りに全力で応えるオーディエンスのジャンプで豊洲PITが大きく揺れた。「Refutation」では手加減抜きで思いをぶつけ合い、見たことないほどの興奮が充満する光景が展開していった。

 「この景色が見たかったよ、本当に。感無量だね。3年前、絶望に叩き落された記憶は今でも消えないけど、逃げなくて良かった。……ツアーはこの曲をやるために周ってきたと言っても過言ではないです。今年一生懸命曲を作って、絶対大スターになるから見といてください。そのためであればどんな大人の言うことも聞きます。俺たちが正しいと思うこと、そしてみんなが喜ぶことであれば、俺たちはどんどん作る。そんなことを思い出させてくれた曲です」(田口)

 3年前に中止になった豊洲PIT。その時点での思いを注いで作り上げ、その場所でプレイされるはずだった「二十五の自白」を、当時の思いを忘れないように、3年分の年齢を重ねた今のNon Stop Rabbitとして表現し尽くした。それは過去の記憶を現在に、そして未来へと繋げた瞬間だったように思う。そこから「全部いい」「PLOW NOW」の2曲をたっぷりの愛を込めて届け、約2時間半にわたるライブ、全8カ所を巡ったツアーは大団円を迎えた。

Non Stop Rabbit(写真=菊島明梨、千佳 @cka_photo)

 3年間抱え続けてきた心残りをキレイに消したノンラビ。11月1日には結成7周年記念ライブ『歌舞伎町の乱』がZepp Shinjuku (TOKYO)で開催されることも決定した。ここからの3人はメジャーシーンをさらなるスピードで疾走し始めることになるのだろう。最後にもう一度、田口がMCで放った頼もしい宣言を書き記す。忘れないで心に刻みつけておきたい。

“今年、俺たちは絶対大スターになるから見といてください!”

■セットリスト
1.PILE DRIVER
2.乱気流
3.BIRD WITHOUT
4.私面想歌
5.推しが尊いわ
6.全部ブロック
7.夏の終わり
8.最後のキス
9.静かな風
10.豆知識
11.偏見じゃん
12.無自覚の天才
13.三大欲求
14.吐壊
15.アンリズミックアンチ
16.Needle return
17.Refutation
18.二十五の自白
19.全部いい
20.PLOW NOW

Non Stop Rabbit、自ら選ぶことで作り上げてきた最高の瞬間 豊洲PITのリベンジも誓ったEXシアターワンマン

今年3月、コロナ禍を理由に自ら封印していたライブ活動を約2年ぶりに解禁したNon Stop Rabbit。そこでライブの楽しさを…

Non Stop Rabbit、白熱の2年ぶりライブ 観客に音と言葉で思いをぶつけた『本気の2DAYS、4番勝負!』公演

会えない時間の分だけ大きく膨れ上がっていくお互いの思い。会えなかったからこそ育まれていく揺るぎない絆。久しぶりの再会ともなれば、…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる