PSYCHIC FEVER & F.HEROが語る、タイ音楽シーンの可能性 『TO THE TOP feat. DVI』が切り拓く未来

PSYCHIC FEVER & F.HEROインタビュー

F.HEROが語る、BALLISTIK BOYZとPSYCHIC FEVERの可能性

F.HERO。BIG MOUNTAIN MUSIC FESTIVAL 12 バックヤードにて。

――F.HEROさんは『Big Mountain Music Festival』のステージで、BALLISTIK BOYZとPSYCHIC FEVERと共演されました。手応えはいかがでしょうか?

F.HERO:タイの音楽シーンに興味を持っていただき、はるばるお越しいただいたことに感謝いたします。南国ということもあり、タイ人はもともと陽気で楽しいことが大好きです。『Big Mountain Music Festival』もタイらしい、ハッピーな雰囲気のフェスになっていますね。そして、ご覧いただいたようにタイの音楽シーンはJ-POPに大きな影響を受けています。私たちが子どもの頃から日本のアニメはテレビ放送されていて、その文化の中で育ってきたので、日本に興味があるタイ人は多く、みんなリスペクトしています。だから、BALLISTIK BOYZとPSYCHIC FEVERと共演できたことは、私にとっても光栄です。お客さんの反応もすごく良かったし、他のフェスでもぜひ共演できればと思っています。

――T-POPは日本人の私が聴いても親しみやすい、メロディアスな楽曲が多いなと感じています。日本と同じくギターロックが大人気なのも意外でした。一方、アーティストの演奏力は総じて高く、オーディエンスを踊らせるのがとても上手です。日本とタイの音楽シーンの違いは、どんなところにあると思いますか。

F.HERO:タイの人々はたしかに、みんなで楽しく踊ろうという意識は高いかもしれません。しかし、タイの法律は日本に比べて緩く、アーティストを守る法も少ないため、海賊版が多いという問題もあります。そのため、音楽シーンやアーティスト、レーベルや販売会社まで、日本のクオリティには至っていないですね。日本の方が発表の場も多く、アーティストにとっては自由に創作/発表できる環境が整っていると思います。日本にはレコードショップもライブハウスも多く、路上ライブも含めてたくさんの現場がある印象です。日本の音楽シーンに学びながら、タイのエネルギーをさらに幅広く発信できると、両国にとってプラスになると考えています。

――F.HEROさん自身はどんな音楽に影響を受けてきましたか。

F.HERO:田舎育ちなので、タイのカントリーミュージックを聴いて育ちました。でも成長とともにポップやロック、ヒップホップに興味も出てきました。J-POPではLUNA SEA、中田ヤスタカさんのCAPSULE、m-flo、安室奈美恵、SPEED、宇多田ヒカルなどを聴いてきました。もちろんHIROさんのZOOやEXILEも大好きです。色々なジャンルから影響を受けています。HIROさんとお仕事をするという夢が叶ったので、いずれは中田ヤスタカさんともお仕事をしてみたいですね(笑)。

――BALLISTIK BOYZとPSYCHIC FEVERが出演しているリアリティショー『New School Breakn’』を拝観しました。彼らは家族だといって、とても温かく迎え入れているのが印象的でした。

F.HERO:彼らとは、出会った瞬間から絆を感じました。きっと根にある部分が繋がっているんでしょうね。彼らが日本に帰ったら寂しくて泣いてしまうかもしれません(笑)。LDHはアーティストはもちろんのこと、スタッフの皆さんもファミリー感があって大好きです。BALLISTIK BOYZとPSYCHIC FEVERは、まだ子どもっぽいところもありますが、みんな心が綺麗で良い子たちです。彼らの面倒を見ることができて本当に嬉しい。

――BALLISTIK BOYZとTRINITYとのコラボ曲「Drop Dead」と、PSYCHIC FEVERとDVIのコラボ曲「To The Top」が完成しました。感想を教えてください。

F.HERO:LDHに素晴らしい機会をいただいたおかげで、最高の楽曲ができました。今回、「Drop Dead」をプロデュースしたBOTCASH(Boom Boom Cash)と、「To The Top」をプロデュースしたNINOは、ともにタイを代表するトップレベルのクリエイターです。そして、TRINITYとDVIが所属する4nologueは、タイの中でも非常にクオリティの高いアーティストが多いことで有名です。LDHと4nologueのアーティストがコラボレーションしたことは、両国の音楽シーンにとっても良い刺激となるでしょう。こんなに素敵な機会はまたとありません。ともに新しい扉を開くことができたのではないでしょうか。

――BALLISTIK BOYSとPSYCHIC FEVERのメンバーは、タイの生活でどのように変わりましたか?

F.HERO:みんなすっかりタイの文化や習慣が体に沁み込んで、楽しく過ごしていると思います。みんなでレストランに行くと、美味しそうにモリモリ食べているから、タイ料理も大好きになったんじゃないかな(笑)。

――今後、T-POPとJ-POPが手を取り合うことで、どんなことを期待していますか?

F.HERO:今回の交流だけで終わらせるのではなく、いずれは力を合わせて「アジアンポップ」というジャンルを確立していきたいです。アジア各国でフェスを行い、世界の音楽シーンを盛り上げていくのが僕の夢です。昨今は言語の壁が薄くなっていて、言葉が通じなくても音楽が楽しめると感じています。言語じゃなくて、音楽をアジアの共通言語にできたら、こんなに素敵なことはないと思います。

――日本のファンにメッセージをお願いします。

F.HERO:タイ人はアニメや食、音楽など、日本の文化が大好きです。タイ人に行きたい外国はどこかと尋ねれば、一番に日本が挙がるはず。それくらい大好きなんです。日本とタイのより良い関係を目指して、お互いに優れた文化を共有しつつ、ともに発展していきたいです。日本の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

PSYCHIC FEVER、再びタイで話題に バンコク最大の音楽フェス『SIAM MUSIC FEST 2022』でDVIと「To The Top」初披露

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEとPSYCHIC FEVER from EXILE TRIBEが、…

BALLISTIK BOYZ、タイのTwitterでトレンド入り 東南アジア最大級フェス出演で人気急上昇

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE、PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBEが、…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる