ときのそら、5周年を経て開けた“新しい扉＝バラード”への挑戦 楽しさを共有できたライブへの手応えも語る
「自分のやりたかったことが全部詰まっている作品」
――そしていよいよ、今回のEPでは表題曲でバラードを歌うことになりました。1曲目「Beyond」はファンクラブのセッションライブで共演していた草野華余子さんの提供曲で、その配信内でも「曲を作ってほしいです！」というやりとりをしていましたね。
ときのそら：はい（笑）。でも、今回実際に作ってくださって本当にびっくりしました。「Beyond」は私自身もすごく好きな曲で、何度も聴き込んでレコーディングに臨みましたし、デモを聴いてすぐに覚えられた曲でもありました。当日は草野さんがディレクションをしてくださったんですけど、歌っていて「楽しい！」と思えたのがすごく印象的でした。
――草野さんとのやりとりで思い出に残っていることはありますか？
ときのそら：草野さんには「こういうふうにするのはどう？」とかなり細かいところまでアイデアを出していただけたのが光栄でした。基本的には「全然いいよ！」という感じで進んだんですけど、時々「この部分はこんなふうに歌ってみたらどう？」と言ってくれることもあって、すごく勉強になりましたし、自分の新しさを引き出してもらえた気がしました。自分一人だったらできないような歌い方にもなっていると思うので、すごく楽しかったです。あと、この曲もとてもキーが高いので、サビでパワーが消えてしまわないように意識して歌っていきました。
――2曲目「キセキノセカイ」もバラード曲で、同じくファンクラブのセッションライブで共演していたElements Gardenの近藤世真さんが作曲＆アレンジを担当していますね。
ときのそら：この曲は、歌詞の内容をどう表現していけば良いかが難しかったです。ストレートに書かれているタイプではなくて、単語ごとに「こういう内容かな？」と読み解いていく必要があったので、それを一番意識した曲でした。
――3曲目の「ケ・セラ・ソラ！」はそらともさんから楽曲を募集する『soraSongグランプリ』の受賞作品です。この企画はどんなふうに立ち上がったものだったんでしょう？
ときのそら：5周年を盛り上げたいと思っていた中で、「ファンのみんなと一緒に作り上げる5周年」を色々と考えて出てきたアイデアでした。5周年だからこそやってみよう、と思って実現した企画ですね。この曲は最初に聴いた時、「めちゃくちゃ賑やかな曲だなぁ！」と思いました。今までも賑やかな曲はありましたけど、「ケ・セラ・ソラ！」は輪をかけて賑やかな雰囲気で、ライブでやるのがすごく楽しい曲だと思っています。それもあって、レコーディングの時もライブ感を意識して歌いました。去年9月7日の『【#ときのそら5周年記念】想いをこめて届ける3D配信！』で歌った時もコメント欄の盛り上がりがすごくて、「やっぱり、こういう曲ってライブに必要だよね！」と思いました。
――そらさんの場合、初めてのオリジナル曲「木の芽時の空」もファンメイドの楽曲でした。
ときのそら：そうですね。私は、そらともさんたちが作ってくれる曲が好きです。ファンアートもそうですが、そらともさんが私にくれるものは全部嬉しいので、曲もたくさん歌っていけたら嬉しいです。「そらともさんからすると私のイメージってこうなんだ？」って分かったりするのも楽しいですね（笑）。
――この企画も一方通行ではなく、皆さんで作っていく楽しさが伝わってきます。
ときのそら：やっぱり、そらとものみんなと一緒に歩んでいきたいので！
――そして4曲目「またあした」は、そんな「木の芽時の空」の作者・路地裏ロジックさんから提供された楽曲になっています。今回、改めて路地裏ロジックさんに楽曲をお願いした経緯というのは？
ときのそら：「路地裏ロジックさんが作ってくださった曲で、もうひとついい曲があるらしい」という話は聞いていて、それを今回のタイミングで収録させていただきました。この曲は私の活動を初期から見てくださっている方だからこその王道のアイドルっぽさがある曲で、でもどこかゆったりとした雰囲気が印象的でした。歌っていて特に自然体でいられるような楽曲ですね。
――曲自体も、改めて日常の魅力を伝えてくれるような内容になっていますね。
ときのそら：そうですね。散歩とかしながら聴いてもらいたいです！ 最近は歌声がパワフルになりがちでもあったので、この曲では優しく歌うことを大切にしました。
――バラードに挑戦したり、ファンメイド曲の広がりが感じられる曲があったりとさまざまですが、そらさん自身は『Beyond』はどんな作品になったと感じていますか？
ときのそら：自分のやりたかったことが全部詰まっている作品かなと思っています。今までやってみたかったけど避けてきたものや、イメージと違うと思ってやっていなかったもの――ここまでお話ししたバラードもそうですし、「ケ・セラ・ソラ！」では早口で歌うことにも挑戦しました。あと最近はかっこよさに寄っていた部分があって、王道アイドル曲が少なくなっていたので、そういうものも今回改めて歌うことができましたね。そんなふうに「今の私だったら」と思える作品なのかなと思います。「次の5年に向けた最初の一歩」ですね。
――では、次の5年はどんな年にしたいと思っていますか？
ときのそら：自分の中では「5年間」という実感がないままここまで来ているんですけど、あと5年経ったら、いよいよ活動10周年なんですよね。これは以前から言っていることですけど、やっぱりVTuberがいるのが当たり前の世の中になってくれたらいいなと思っていて。
――最近はたくさんのVTuberの活動によって、それが実現しつつありますね。
ときのそら：そうですね。街を歩いていても、知ってるVTuberさんのグッズを持っている人を見かけることが多くてドキドキします（笑）。けど5年後には、VTuberが今よりもっと自然な存在になってくれていたら嬉しいなって思うんです。例えば、リアルのアーティストさんと一緒に、フェスとか色んな場所で共演できることが普通になっていたらいいですよね。私自身もそういう力をつけられたらいいなと思っています。とはいえ、自分の信念として「無理はするけど無茶はするな」といつも思っているんです。そらともさんたちが心配になるような無茶をしてしまうと、みんなが安心して応援できなくなってしまうので、これからも、ゆっくりでもみんながついて来られるようなスピードで活動していきたいと思っています。
――活動が長く続いてきている中で、そらさんが大切にしているものはデビュー当初と変わってきていると思いますか？ それとも変わらないと思っていますか？
ときのそら：それはもう、だいぶ変わっていると思います。最初はすごくライトな気持ちで始めた活動でしたけど、続けていくうちに責任も出てきましたし、応援してくれる人たちが年々増えたことで、「観て損したなと思われないように活動したい！」という気持ちになってきました。そういう意味ではプレッシャーもありますけど、それがあるからこそ頑張れるし、自分も成長していけるのかなと思っています。
――逆に全然変わっていないところはあると思いますか？
ときのそら：それはやっぱり、マイペースなところですね（笑）。昔から自由人なところがあるので、ふわーっと生きているような性格は全然変わってないんじゃないかな。私はもともと自分から意図して大きくなろうとか、すごいことをしようとは思わない性格なんです。そういう意味では、周りのみんなが私を変えてくれているのかもしれません。私たちをアイドルとして輝かせてくれるのは、応援してくれている人たちだと思うので。これからもそんな皆さんに求められ続ける存在でいられるよう、頑張っていきたいと思います。
※1：https://realsound.jp/2021/11/post-908874.html
■リリース情報
ときのそら New EP『Beyond』
2月22日（水）リリース
・初回限定盤（CD+Blu-ray）： ¥9,900（税込）
・通常盤（CD）：¥2,200（税込）
ダウンロード／ストリーミング
https://jvcmusic.lnk.to/tokinosora_beyond
＜収録曲＞
1.「Beyond」
Lyrics & Music / 草野華余子
Arrangement / 中山真斗
2.「キセキノセカイ」
Lyrics / Spirit Garden
Music & Arrangement / 近藤世真（Elements Garden）
Sound Produced by Elements Garden
3.「ケ・セラ・ソラ！」
Lyrics & Music / komo（狐妄）
Arrangement / Akki
4.「またあした」
Lyrics, Music & Arrangement / 路地裏ロジック
＜Blu-ray収録内容＞
2022.11.19 ときのそら5th Anniversary Live
『宇宙（そら）と時空（とき）のミルキーウェイ』
@かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
＜昼公演＞
-OPENING-
1.ぐるぐる・ラブストーリー
2.ロゴバッジ
3.空ノ空
4.メアリースイート
5.エゴナデ・ラビリンス
6.デジタリックリリック
7.そらを超えて
8.コトバカゼ
9.Wonderland
10.羽を手にして
11.ロマンスの神様
12.ユメゾラ☆ファンファーレ
13.ピッとして！マーマレード
-ENCORE-
14.ケ・セラ・ソラ！
15.ポラリスソラリス
＜夜公演＞
-OPENING-
1.Dream☆Story
2.Chu-Chu-Lu
3.リア/リモシンパサイザー
4.黄昏ミッドナイト
5.エレクトリカル・サーフィン
6.デジタリックリリック
7.メトロナイト
8.Happy Meowthday!!
9.Wonderland
10.赤いスイートピー
11.そらのとき
12. ピッとして！マーマレード
13. ポラリスソラリス
-ENCORE-
14.好き、泣いちゃいそうだ
15.ユメゾラ☆ファンファーレ
