プリンス、マイケル、ビヨンセ……『スーパーボウル』ハーフタイムショーが社会に残してきたもの リアーナは音楽活動再開か

ビヨンセ(2013年)

 ここ10年間で最も素晴らしいライブパフォーマンスのひとつと言っても過言ではないビヨンセのハーフタイムショー。もちろん2018年の『Coachella Valley Music and Arts Festival』でのパフォーマンスもそのうちに入るが、このハーフタイムショーからはビヨンセのパフォーマーとしての真髄が伝わってくる。1stソロアルバムから「Crazy in Love」と「Baby Boy」、そしてケリー・ローランドとミシェル・ウィリアムズが登場し、Destiny’s Childとして「Independent Women Part I」を披露した。ヒット曲「Single Ladies (Put a Ring on It)」と「Halo」も力強く披露した後、ビヨンセは客席に向かってお辞儀をして、笑顔でステージを去った。

Beyoncé - Super Bowl [4K Quality 2160p]

Aerosmith、ブリトニー・スピアーズ、*NSYNC、メアリー・J. ブライジ、ネリー(2001年)

 2001年の『スーパーボウル』ハーフタイムショーは、上記に挙げたハーフタイムショーとはまた別の意味で伝説的とも言える。「The Kings of Rock and Pop」と題された2001年のハーフタイムショーであるが、当時最も人気なポップグループであった*NSYNCと、ロックレジェンド Aerosmithの異種格闘技となっており、ブリトニー・スピアーズとメアリー・J. ブライジも参加するてんこ盛りな内容となっている。極めつけには、Aerosmith「Walk This Way」のジョー・ペリーのギターソロ中にネリーがラップで参加し、まさにカオスな映像となっている。2001年以外にもカオスなハーフタイムショーは多数あるが、この年には賛否両論が集まりつつも、「最も偉大なハーフタイムショー」とコメントしているファンも多く見受けられる。

2001 Super bowl Halftime Show: Britney, Aerosmith, NSYNC

 以上、印象的なハーフタイムショーを5つ紹介したが、上記以外にもU2(2002年)、ポール・マッカートニー(2005年)、The Rolling Stones(2006年)、マドンナ(2012年)、レディー・ガガ(2017年)など、素晴らしいパフォーマンスは多く、今年のリアーナもクオリティの高いパフォーマンスを披露してくれるだろう。初期のヒット曲から最新の「Lift Me Up」まで、さらには長年制作しているだろう新アルバムからの曲も聴くことができたら、話題はしばらくリアーナで持ち切りになるに違いない。

(※1、筆者訳)https://twitter.com/NFL/status/1269034074552721408?s=20&t=1pO4iapokN6-D2isjtni3Q
(※2、筆者訳)https://www.nytimes.com/2020/02/01/style/jay-z-super-bowl-roc-nation.html
(※3、筆者訳)https://youtu.be/7NN3gsSf-Ys
(※4、筆者訳)https://www.instagram.com/p/B-qyIQhpLqp/?utm_source=ig_web_copy_link

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