SixTONES、アルバム『声』が2023年第1週チャート首位に リリースを重ねてはっきりした音楽的な“らしさ”

 EDMを基調としたややシリアスな響きのある『1ST』、よりリラックスした雰囲気のサウンドが充実した『CITY』と比べると、あいまいな言い方にはなるけれど、どこか「J-POPらしさ」が強まったようなところもある。特に「ふたり」や「Always」のような、ストリングスを大々的にフィーチャーした楽曲。意外にもこれまでのアルバムではあまり聴かれなかった、いかにもなピアノバラードという感じだ。それも歌声がより映える、メロディアスで聴かせどころの多い楽曲を揃えた結果かもしれない。アルバムとしての個人的な好みで言えば、ポップさのなかに親密さが感じられる楽曲の多い『CITY』に軍配があがるのだけれど、6人のパフォーマンスをぎゅっと封じ込めたその密度は『声』がもっとも高いように思う。

SixTONES – ふたり [YouTube ver.] / Futari [YouTube ver.]

 最後に、実は一番のお気に入りは「SUBWAY DREAMS」だ。軽快なセカンドラインのリズムにのせて、ポジティブだけれどがつがつしていない、優しさにあふれたメッセージが届けられるこの曲。一日のはじまりに流れていたら勇気が出そうだな……と、根暗な自分も柄にないような前向きなことを考えてしまうほど、心の隙間にすっぽり入ってしまった。飛び抜けたキャッチーさがあるわけではないけれど、いい曲です。

森本慎太郎×田中樹、ジェシー×松村北斗……SixTONES、ユニット曲の魅力 グループ全体とは異なる2人ならではの世界観

1月4日に3rdアルバム『声』をリリースしたのに続き、本作を提げてコンサートツアー『SixTONES LIVE TOUR 202…

SixTONES、「Boom-Pow-Wow!」から感じるデビュー前の姿 新しい音楽性と長年のファンの期待に応えるバランス

SixTONESにとって、2022年はとても大きな飛躍の1年になったと思う。まず特筆すべきは、年明けにリリースした2ndアルバム…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「チャート一刀両断!」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる