THE RAMPAGE、16人の魅力が爆発した自由自在なステージ 5周年を締め括るツアー『RAY OF LIGHT』ファイナル

THE RAMPAGE、5周年ツアーファイナルレポ

 今年1月にデビュー5周年を迎え、アルバム『RAY OF LIGHT』をリリースしたTHE RAMPAGE。そんな記念すべき節目をファンと共に祝うため、4月から12月にかけて14都市25公演を行ったアリーナツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2022 “RAY OF LIGHT”』が、12月30日の東京・有明アリーナにてファイナルを迎えた。デビューシングルから最新曲まで、新旧織り交ぜた全31曲(メドレー・アンコールを含む)を歌唱。ABEMAでもライブ配信が実施され、メンバー達は全国で見守るファンとの繋がりを感じながら、アニバーサリーイヤーを締め括った。

 デビューから5年を経た2022年、THE RAMPAGEはメンバー一人ひとりが大きく進化を遂げ、唯一無二の輝きを放つアーティストになっていた。そして、何にも遮られることのない16本の“光線”となった彼らは、オープニング映像でサイバー空間を駆け抜けると、ファンが待つリアルのステージへ。無数のレーザー光線と照明が興奮を煽る中、マント風の黒い衣装を脱ぎ捨てると、色とりどりのセットアップに身を包んだ16人が現れた。川村壱馬の地を這うような歌声に誘われたオープニング曲は「RAY OF LIGHT」。そのまま一気に盛り上げていくと思いきや、すぐさま全員がフリーズし、爆発力を増してサビに突入する演出に度肝を抜かれる。3ボーカルのソウルフルな歌声もさることながらメリハリの効いたダンスもこの曲の魅力だ。

 確かな技術と経験に裏づけされた“新境地”で、今のTHE RAMPAGEの現在地を示した後は、“暴れん坊”の原点に立ち返りヒップホップ色の強いデビュー曲「Lightning」と2ndシングル「FRONTIERS」を立て続けに披露。それでも、ステージ上の巨大ビジョンに映るパフォーマーの姿には、同じ振付ながらも独自のアレンジが光り、彼らがここまで積み重ねてきた歴史を物語る。リーダー LIKIYA考案の“ガンフィンガー”がキャッチーなレゲエ調の「LA FIESTA」や、最年少の後藤拓磨が振付を担当したラテン調の「Fandango」も今やライブに欠かせない楽曲で、笑顔とハンドクラップで会場を1つに。川村がラップのリリックを手掛けた「STRAIGHT UP」にも、認め合う仲間と共に突き進んでいく様が描かれているように、強気に我が道を切り拓いてきたTHE RAMPAGEの傍にはいつだってファンの存在があった。改めて、そう感じる瞬間だった。

 次のブロックはバラードが彩る。ボルドーを基調としたシックな衣装で届ける1曲目は、苦しい片想いを描いた「Over」。こちらは1stアルバム『THE RAMPAGE』に収録された楽曲だが、近年多数のミュージカルに出演し、表現力に磨きがかかっているボーカル RIKUが導くことで、よりエモーショナルな仕上がりに。他のメンバーも、歌や表情、スッと伸ばした指先から切なさが滲む。妖艶な香りを纏った「INVISIBLE LOVE」や全編英詞の「Nobody」では、大人な一面で観客を魅了。風を受けてはためくシャツが、しなやかに踊る武知海青の肉体美をなぞる様は、5年前には見られなかった光景だろう。吉野北人の歌声が優しく降り注いだラブバラード「Sleepless Lonely Night」では、歌詞と同様にキャンドルライトがステージを照らし、ドラマティックなひとときをプレゼントする。そのままボーカルのソロパートに繋ぐと、3人はEXILEの20周年を記念した「EXILE TRIBUTE」企画でカバーした「あなたへ」を歌唱。今年初めて『THE FIRST TAKE』に出演した際に歌唱し、話題となった「MY PRAYER」では、背中合わせで歌っていた3人がふいに顔を見合わせ、照れ笑いを浮かべながら声を重ねる場面も。このブロックの最後には、恋の始まりを予感させる「KIMIOMOU」を歌い上げ、片想いの心境を歌うことの多い“THE RAMPAGEのラブソング”にも新たな風を吹き込んだ。

 本編中盤には、LIKIYA・神谷健太・山本彰吾・浦川翔平・鈴木昂秀のパフォーマー5人からなるヒップホップユニット・MA55IVEが登場した。ストリート感溢れるデニムスタイルで現れた彼らは、LIKIYAの煽りを合図に今年11月にリリースした「W.Y.W」を投下。リードボーカル 神谷の「ここからはMA55IVEのエンタテインメントで少しだけ盛り上がっていきましょう!」という呼びかけから「LIT」へ。山本が「今日一番の盛り上がりいきますよ!」と呼びかけ、噛みつくようなフロウで突入した「RIDE OR DIE」(『HiGH&LOW THE WORST BEST ALBUM』収録曲)では、『HiGH&LOW THE WORST』に出演した鈴木も攻めのラップを見せつけ、観客と一丸となってフロアを揺らす。続くパフォーマーコーナーは、龍がリミックスしたTHE RAMPAGEの楽曲を使用し、各自の強みを活かしたダンスメドレーを披露。特に体幹王子・藤原樹がセクシーな肩をチラ見せしながら踊る姿と、メンバー随一のダンススキルを持つ与那嶺瑠唯&山本彰吾によるペアダンスは目を見張るものがあった。

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