ここで『Nizi Project』時代の各メンバーの姿を収めた映像が流れた後、「“Nizi Project”スペシャルステージ」へ。千鳥格子のスーツ風衣装に身を包んだMAKO、RIO、MAYA、RIKU、AYAKA、MAYUKAが登場し、『Nizi Project』でも披露した2PM「Heartbeat」をパワフルにパフォーマンスした。続いてゴールドのきらびやかなワンピースでRIMAとMIIHI、NINAが登場。『Nizi Project』でMIIHIがソロ歌唱したWonder Girls「Nobody」を披露し、MIIHI＆NINAの高く伸びる歌声とRIMAのクールに刻むラップで会場を魅了した。

　MC後は、再びメンバーをシャッフルしたユニットステージで、3曲をパフォーマンス。ラップユニットではMAYUKAとRIMAが、自分たちで作詞したというHIPHOPナンバー「Take it」を勢いよくクールに披露。ダンスユニットではMAKOとRIO、MAYA、AYAKAがジェシー・J、アリアナ・グランデ、ニッキー・ミナージュの「Bang Bang」を披露し、ビートに合わせた力強いダンスで観客を惹きつけていく。そして、ボーカルユニットではRIKU、MIIHI、NINAが、ミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』の劇中歌「Never Enough」を圧巻の歌声で伸びやかに歌い上げた。ユニットステージは各メンバーの成長と強みも含め、NiziUの多彩な魅力を改めて実感する一幕となった。

　紺と白の衣装に着替えたメンバーが再びステージに登場すると、本編ラストに向けて盛り上がりがピークに。ステッキを使用したダンスの後、「CLAP CLAP」と「Sweet Bomb！」を続けて披露。MCでウェーブを行って会場の一体感をつくり上げると、「I AM」「Chopstick」でステージに華やかな余韻を残して本編を終えた。

　アンコールでは黒のトップスとデニムに着替えたメンバーが、ピンク色と虹のモチーフでポップに彩られたトロッコに乗り、会場内や配信で視聴するWithUに手を振りながら「FESTA」「Baby I'm a star」「Short Trip」を歌った。ステージに戻ると4thシングルから「Already Special 」を披露し、〈今年も1年 頑張れた自分 褒めてあげて もうすぐHappy holidays〉〈この世界で君と出会う奇跡〉〈会いに行くよ 寂しい夜は〉と、ファンへのエールにも感じられるメッセージを響かせた。

　最後のMCでは、メンバーが一人ずつ公演への想いと家族やスタッフ、メンバー、ファンへの感謝の気持ちを語った。NINAはアメリカに住む家族となかなか会えないことに触れながら、「いつも私を家族の代わりに応援してくれて、愛してくれて、そばにいてくださって本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを日本語、英語、韓国語の3カ国語で涙ながらにコメント。MAYUKAはステージ上で見る景色の美しさに触れ、「こんなにきれいな景色をつくってくださるのは皆さんです。こんなにも誰かのために頑張ろうと思えたのはWithUが初めて」とファンへの愛と感謝の言葉を何度も口にした。

　MAYAはコロナ禍で声の出せないライブが続いたことから、「私はいろんな人の声が好きなんです」「でも、まだみなさんの声が聞けていなくて。来年またツアーがあったら、WithUの精一杯の声を聞かせてくれたら嬉しいです」と来年以降に向けた想いを語った。最後にリーダーのMAKOが本公演に関わった全スタッフへの感謝を述べた後、ファンに向けて「私たちNiziUのために今日の日を空けてくださり、来てくださり、本当にありがとうございます。こうやって2022年の最後をWithUと過ごせて幸せでした」とMCを締めた。

　恒例の写真撮影では、これまでのツアーを振り返ったサプライズ映像を流す演出が。最後に「NiziU、最高のライブをありがとう！」の文字が映し出されると、メンバー全員が感激の涙を流し、円陣を組みながら「よく頑張った！」とお互いを称え合った。ラストは「Need U」に加え、「Make you happy」「Super Summer」など彼女たちの魅力がぎゅっと詰まったメドレーを披露。すべての演目を終えてもなお、ステージ上で何度も「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えるメンバーのあたたかな姿が印象的だった。

　約4時間にわたるボリューム満点のステージ終盤では、1月末に横浜・ぴあアリーナで開催されるJ.Y. Park来日公演への出演決定のほか、NiziUが3月公開の『映画 ドラえもん のび太と空の理想郷』の主題歌を務めることがアナウンスされた。2022年は初の『KCON』出演から単独ツアー、ドーム公演と着実に活躍の場を広げてきた彼女たち。さまざまな魅力にあふれる9人と再会できる日を、待ち遠しく感じた公演最終日だった。