globeの楽曲がデビュー10000日を迎えてもみずみずしさを保つのはなぜか? 深く知らない人にも届けたい“神5”を紹介
ズキンと刺さる愛の詩「on the way to YOU」
オリジナルはglobe featuring KEIKO名義のソロプロジェクトシングル。しかし、同時期発売のglobeのアルバム『outernet』(2000年)には、MARCのフランス語ラップを加えたバージョンで収録。今や、「刺さる」という言葉は一般的だが、刺されば痛い。つまり、痛くなければ刺さっていない。そう、これは心が痛くなるラブソング。キュンではなくズキンとする愛の詩。MARCのラップも素晴らしい役割を果たしている。フランス語だから、正直内容はわからないが、ポエトリーリーディングにも似た抑揚、楽曲に苦さを与える発声など、彼にしかできないパフォーマンスを聴かせてくれており、アーティストとしての存在感をひときわ放っている。
※『10000 DAYS』には globe feat. Keikoバージョンが収録されています。
発売日が信じられない「try this shoot」
2001年のリリース。今から20年以上も前の楽曲。知らずに聴かされたら、昨日発売された新曲だと思っても不思議はない。デビューからJ-POPの頂点を極めたglobeは、TKの音楽的志向により、2000年頃からトランスへと傾倒していく。その最初期楽曲がこれ。現在、J-POPシーンもダンスミュージックであふれているものの、筆者の中でいまだこれを超える衝撃曲はない。「genesis of next」「OVER THE RAINBOW」とならび、トランスやEDMのマニアからライト層までをトリコにする、いうなれば(サッカー・アルゼンチン代表の)メッシみたいな楽曲。中毒性のある音もさることながら、心地良いめまいをともなうメロディもTKの神業だ。
globe最高傑作!?「Many Classic Moments」
7thアルバム『Lights』(2002年)に収録。これがglobeの最高傑作か否か、評価は人それぞれだろうが、avex松浦勝人会長も「一番好きです。小室さんに何度もいいました!」とツイートするなど(※1)、たくさんの人たちにとって特別な1曲なのは事実。もともと『Lights』は、2001年の9.11アメリカ同時多発テロへのメッセージを含むアルバムだけに、この曲にも大切な人や場所やモノを失ってしまう痛みが色濃く表われている。クールな印象が強いTKだが、その胸中に秘めている情熱や荒ぶる魂をサウンドにし、KEIKOが歌にし、MARCが陰影をほどこしている。まさにこれぞglobeだ。
地球から火星に行くまでに約260日、一方で1つの出来事が世界中を駆けめぐるの10秒もかからない。90年代には想像もしていなかった現実ばかり。今日のヒット曲は、明日には「なつかしい」と言われてしまう。globeデビューから月日は流れ、時代が変わった。2022年12月24日でデビュー10000日を迎える。それでも今もなおglobe楽曲がこれほどみずみずしい響きなのはなぜか? 20年近く正式なライブを行っていないのに、その日を待ちわびる人たちが絶えないのはなぜか? ここで挙げた“神5”がその答えを教えてくれるだろう。
※1:https://twitter.com/maxmatsuuratwit/status/1211550706693332992?s=20&t=fCYp14uGiGRxzF3Tp-mDdQ
■リリース情報
globe『10000 DAYS』
29,800円(税抜)
12月24日(土)リリース
特設サイトURL
https://avex.jp/globe/10000th/
商品購入リンクURL
https://lnk.to/10000days/