愛美×相羽あいな×『夢ノ結唱』担当者も再現度に驚き! CeVIO AI『POPY』『ROSE』がもたらす『バンドリ!』の新展開

『夢ノ結唱』プロジェクト特別インタビュー

めちゃめちゃ香澄のクセが再現されていてびっくり(愛美)

【公式】夢ノ結唱 BanG Dream! AI Singing Synthesizer

ーー新規収録分を加えたことで、どんな曲にも対応できるような素材が揃ったわけですよね。

相羽:学習している歌と学習していない歌の差を実際に聴かせていただいたんですけど、その差がすごくて。学習せずにただ音階だけを入れていくと、やっぱり機械的でのっぺりとした感じだったんですけど、学習させたものを聴くと「えっ?」と驚きました。生配信で発表されたときも、バンドリーマーの皆さんは比較したものを聴いたと思うんですけど、やっぱり驚いていましたものね。人間も悔しいほどの学習能力です。

愛美:香澄の歌声って結構幅広くて。いろんなニュアンスをいろんな楽曲に込めているので、正直再現が難しいんじゃないかなと思っていたんですけど、聴くとめちゃめちゃ香澄のクセが再現されていてびっくりしました。

根本:POPYとROSEはそれぞれクセが違うんですよ、なので、クセを完全に熟知した人がそれに合わせて曲を作ると、よりリアルになると思います。

ーーPOPYとROSEを制作する上で、一番こだわった点はどういったところでしょう?

根本:2つ側面があるんですけど、ひとつは積み上げてきた歴史。今まで戸山香澄と湊友希那に声を吹き込んでくれてきた愛美さんと相羽さんがいたからこそなので、そこを一番大事にしないといけないと思ったので、愛美さんと相羽さんの意見をしっかり聞いたうえでいろんなパターンをCeVIOプロジェクト側から出していただいて、そこでしっかり擦り合わせした上で制作しました。

 もうひとつは、今回POPYとROSEという名前にしているんですけど、普通に考えたら「香澄AI」とか「友希那AI」とかそういう感じになっちゃうのかなと思ったんです。でも機械学習させている楽曲がすべてPoppin'PartyとRoseliaとしての曲なので、あくまでもバンドの集合体としてキャラクターに落とし込まないといけないのかなと。なので、キャラクター名はバンドから取ってくることと、キャラクターデザインも戸山香澄と湊友希那を踏襲しつつも要所要所に各バンドメンバーのカラーリングとか、そういうものを取り込むことは意識しました。

愛美:制作にあたって、いろんな歌声のパターンを出していただいて、香澄に聴こえたり過去の歌い方に近いパターンもあったんですけど、香澄とPOPYちゃんは厳密には同じではないので、確かに香澄に聴こえたり過去の歌い方に近い音源もあったんですけど、よりPOPYちゃんとして魅力的に映える歌声を皆さんに手にしていただきたかったという気持ちもあり、POPYちゃんのビジュアルにより合うものであったり、ソフトを手にした皆さんの創作意欲を掻き立てるような、そんな歌声を選ばせていただきました。

愛美
愛美

ーーその香澄の歌声とPOPYの歌声を比較した際に気づいた、共通点や違いはどういったものでしたか?

愛美:香澄は1曲の中にいろんな感情が出てくるんですけど、そこがしっかりと表現できるような歌声になっていたのが共通点。違いとしては、POPYちゃんのほうが高音の響きがちょっと甘めかなと感じたことです。ただ、本当にいろんな楽曲を機械学習していただいたので、皆さんの調声次第では「POPYちゃんでこんな表現ができるの?」っていうくらい、作り手によって声の表情が大きく変わる子だと思うんですよ。なので、POPYちゃんはかなり使いがいがありますし、面白みのある歌声になったんじゃないかなと思います。

ーー自分が演じるキャラクターの声をもとにした音声ソフトを、ご自身でも使うことができるわけですよね。

愛美:私はそれがめっちゃうれしくて(笑)。香澄をもとに作られたPOPYちゃんがいろんな方にお迎えされて、どんな表現を見せてくれるんだろうという楽しみもありますし、そこから私も学びがあると思うので、また逆輸入みたいな形で香澄にも活かせるんじゃないかと思っていて。なので、早く皆さんの作品を聴きたいです。

ーー相羽さんは友希那として歌うご自身の声とROSEの歌声、両方を聴き比べてみていかがでしたか?

相羽:私の歌のクセ自体がバレちゃうと、より友希那に近づけられるんじゃないかと心配になります(笑)。私は基本的に歌のアタックが強めだから、言葉によって特徴的にバンと発する言葉があると思うんですけど、それを知られてしまうと友希那になるのかなって。それぐらい学習能力が高くて、びっくりしています。

ーーすでに「CiRCLING」と「Ringing Bloom」の比較動画が公開されていますが、あれは実際に聴くと驚きますよね。

愛美:すごいですよね(笑)。ある程度本家との違いを感じられるよう作ったとのことなので、もっと時間をかけてこだわれば、さらに香澄に寄せることもできるし、逆にもっとかけ離れたものにもできる、という可能性もしっかり感じられる比較動画だったので、発売がより楽しみになりました。ROSEとの違いも明確に出ているのかなと思いました。POPYの歌声もかなりクセがありますけど、そこもより皆さんに可能性を感じていただける動画になっていたかなと思います。

相羽:私も驚きました。「ああ、この言葉にはこのアタックを付けるよね?」とか「こうやってリズムを取って歌うよね」とかそういう気づきもありましたし、急にバンと高音に上がるときとかのクセがより鮮明に表現されると、より友希那みたいになるのかなって思いますね。

ーーテロップなしでそのまま全部POPYやROSEが歌っていたとしたら、下手すると愛美さんや相羽さんが歌っていると勘違いする方もいるんじゃないでしょうか。

愛美:何も言わずに出したらそういうものかなと思うぐらい、本当にすごい技術で……令和ですね(笑)。

相羽:本物かCeVIO AIなのか、どこで判断すればいいのか(笑)。それぐらい細かくて表情豊かなんですよね。

愛美:ライブで試してみたらどうなるのか(笑)。それぐらい本当にクオリティが高いんですよね。それこそ香澄や友希那、Poppin'PartyやRoseliaを知らなかった人にも興味を持ってもらえそう、好きになってもらえそうな歌声になったと思うので、たくさんの方に届いて欲しいです。

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