wacci、コロナ禍の悔しさから「恋だろ」ヒットで強まるライブへの想い 10年で磨き上げた“バンドサウンド”への絶対的な自信

wacci、メジャーデビュー10年の集大成

「『恋だろ』のときは、バンド名も一緒に広がっていった」(横山)

wacci 『恋だろ』 Music Video

ーーではここで、WOWOWプラスにて生中継される神奈川県民ホール公演についての意気込みを聞かせてください。

橋口:僕らはFヨコ(FMヨコハマ)で10年くらいラジオをデビュー前からやらせてもらっているので、神奈川でのライブはいつもホームのような感覚で演奏しています。神奈川県民ホールは今回で3回目ですが、いつも本当に暖かくていいライブができているし、10年経って今のタイミングでまた戻ってこられるのはとても幸せなこと。自分たちの集大成という意味でも、11年目からのwacciを予見させるという意味でも、いい内容にしたいと思っています。

因幡:僕らのライブ、初めて見た人によく言われるのが「wacciって『バンドサウンド』だったんだね」という言葉なんですよ。というのも、「恋だろ」や「別の人の彼女になったよ」は結構、シンガーソングライター然としているというか。歌詞とメロディをかなり大きく出しているので、実際にライブに来て驚く方が多い。ぜひとも僕らのバンドっぽさを味わってもらいたいですね。

ーー確かに、「恋だろ」で初めてwacciを知った人も多いと思います。第64回日本レコード大賞で優秀作品賞も受賞したこの曲の制作エピソードを聞かせてもらえますか?

橋口:「恋だろ」は、ドラマ『やんごとなき一族』の挿入歌として書き下ろした曲です。ドラマは「釣り合わない」とか「不相応」なんて言葉が周りから聞こえてきても、それを愛の力で乗り越えていくストーリー。「誰かを好きになる気持ちは、年齢や性別など様々なハードルを全て乗り越える力があるのだ」と、自分自身にも言い聞かせるつもりで書きました。ラブソングなのだけど、どこか応援ソングともいえるような、恋をする人の背中をそっと押せたらいいなと思っています。

ーー実際、人を好きになる気持ちは幾多のハードルを乗り越えられる強さがあると信じていますか?

橋口:なかなか大変だとは思います。でも、今言ったように「誰かを好きになる」という気持ちそのものを自分で信じることが大切なのでしょうね。誰かのために恋をしているわけではなく、自分のために恋をしているわけですから、周りに何を言われようが、どう思われようが、自分が好きになった気持ち、離したくないと思う気持ちは大事にして突き進むべきなのではないかと。ちょっといいことを言っている風になっちゃいますけど(笑)、それは恋でも夢でも一緒かなと思っています。

ーーこの曲がブレイクしたことで、実際のところみなさんの環境は大きく変わりましたか?

小野:この間、母校の中学校の文化祭に行ってきたんですよ。自分が所属していた「ハンドベル部」に顔を出したのですが、何年か前に顔を出した時には別にwacciと名乗っても誰も知らなかったのに、今回は顧問の先生が「この人はwacciというバンドをやっていて……」と話し出した途端、めちゃめちゃ喜んでくれたんです。それでようやく、「ああ、本当に聴いて貰えているんだな」としみじみ思いました。

村中:今年、学祭に出て「恋だろ」の曲紹介をした瞬間のどよめき、「待ってました!」感は凄まじいものがありました。「この曲を聴きにきました!」というのがひしひしと伝わってきて、この曲は本当に多くの人に聴いてもらっているのだなと実感しましたね。

横山:確かに学祭での反応が一番わかりやすいかも。「別カノ」の時って、結構インパクトのあるタイトルがあったからなのか、カバーをリリースされる方が多かったからなのか、曲に比べてwacciという名前はあまり届かなかったんです。でも「恋だろ」のときは、バンド名も一緒に広がっていったようで、そのおかげなのか学祭でも「別カノ」「恋だろ」以外の曲を聴きたいと思ってくれるお客さんがたくさんいたような気がしました。サブスクのおかげでリリース年とか関係なく、アーティスト名でソートして聞いてくれている人が増えてきているのも、「恋だろ」のヒットに繋がっているのではないかと。

「来年は1年で10年間分のことができるようになりたい」(村中)

ーーさて、2022年も残すところ後わずかとなりましたが、来年はどんな1年にしたいですか?

小野:これまでの10年をそうしてきたように、また1曲ずつ、1日ずつ精一杯積み重ねていくような年にしていきたいと思っています。ライブにしても曲にしても、手を抜かずにしっかりやっていきたいですね。

因幡:自分ができることのベストを尽くしながら、個人的な願望としては、まだ届いていない人のところに僕らが5人組のバンドであることを知らしめたい。そのためにもフェスなどにたくさん出たいですね。

橋口:今年を超える1年になるよう頑張りたいと思います。

村中:この10年間で、今年はwacci的ニュースがもっとも多い年だったと思うので、来年は1年で10年間分のことができるようになりたいです。

横山:「恋だろ」で新しく知ってくれた人がたくさんいると思うので、その人たちの期待を裏切らないというか、それを超えるような楽曲とライブをたくさんお届けしていけたらいいなと思っています。

■ライブ放送情報
『生中継!wacci Hall Tour 2022 ~Boost!~』
WOWOWプラスにて生中継
放送日時:2023年1月7日(土)17:30〜21:00
https://www.wowowplus.jp/feature/wacci-special/

■ライブ情報
『wacci Hall Tour 2022 ~Boost!~』
神奈川県民ホール 開場16:30/開演17:30
通常:6,500円(税込)
チケット販売:https://wacci.jp/Boost/

■リリース情報
wacci『suits me! suits you!』
2022年11月9日(水)
・完全生産限定盤(透明BOX仕様)[CD+BD+GOODS]12,000円
(デビュー10周年記念オリジナルクッション+セルフライナーノーツ&メッセージブック付き)
・初回生産限定盤A[CD+BD]7,000円
・初回生産限定盤B[CD+BD]5,000円
・通常盤[CD]3,000円

<収録曲>
CD ※全形態共通
01 風
02 恋だろ
03 運命じゃない人
04 まばたき
05 痛い
06 劇
07 夜を越えて
08 トータス
09 僕らの一歩
10 東京24区
11 インク
12 フレンズ
13 あなたがいる
14 suits you
bonus track 恋だろ | With ensemble

Blu-ray
・初回生産限定盤A / 完全生産限定盤
『wacci 10th Anniversary Special Live』
大丈夫
恋の宛先
まっぴら!
キラメキ
空に笑えば
ワンセット
ありがとう
君を見送る
別の人の彼女になったよ
感情

Baton
ここからはじめよう
Weakly Weekday
Ah!Oh!
最上級
リスタート
宝物
東京
歩み
チーム

・初回生産限定盤B / 完全生産限定盤
Music Video集
恋だろ
僕らの一歩
あの子
フレンズ

まばたき
あなたがいる
東京24区

トータス
インク
どうかしている
足りない
元カノの誕生日

wacci 公式サイト:https://wacci.jp/

サイン入り色紙プレゼント

wacciのサイン入り色紙を1名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。

応募方法

リアルサウンド公式Twitterか公式Instagramをフォロー&本記事のツイート、または応募ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※当該プレゼントは、応募者が第三者へ譲渡しないことが応募・当選の条件となります(転売、オークション・フリマアプリ出品含む)。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され賞品をお返しいただく場合がございます。 

リアルサウンド 公式Twitter
リアルサウンド 公式Instagram

<締切:2023年1月5日(木)>

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる