≒JOY、13人で踏み締めたスタートライン 各メンバーの立ち位置や特色が示された特別公演

 本編を締めくくったのは、=LOVEと≠MEの合同曲「『次に会えた時 何を話そうかな』」。ケガのため、ダンスパフォーマンスを控えていた山田が舞台袖から姿を現し、歌のみでライブに参加した。公演前にアナウンスされていたように、福山が学業に専念するため12月4日をもってグループの活動を休止する。つまりはまたメンバー13人がこうして揃うのは少し先になるということでもあり、そういった意味でも「『次に会えた時 何を話そうかな』」に選曲の妙を感じた。

 アンコールでは、オリジナルソングの3曲が披露された。「≒JOY」「笑って フラジール」は本編も合わせ2回目となり、客席にファンサービスを送るようなラフなパフォーマンスに。「≒JOY」では〈愛じゃなくて、恋じゃなくて、夢を歌え〉とグループが進む方向を示し、「笑って フラジール」でその宣言通りに≒JOYなりの応援ソングを届けた13人。一方で、3曲目の「超孤独ライオン」ではこれまでの純情で爽やかなイメージから一変した、ハードロックに乗せたワイルドなパフォーマンスとなっている。≒JOYはイコノイジョイで唯一の関西出身メンバー(江角、大信田、髙橋、山野)を擁するグループであり、さらに福岡出身の市原、村山と地方組も多い。随所にインサートされた関西弁と博多弁という方言でのセリフはクールな曲調とのギャップを生み出し、大サビ前の天野による〈「笑わせんなよ」〉は本公演の「届いてLOVE YOU♡ 」で〈大好きなのに〉と愛らしくセンターを飾っていた姿とは相反するという、逆のアプローチが光る楽曲でもある。これからステージを重ねる毎に、客席との一体感を作り上げていくことのできるライブチューンに進化していくだろう。

 今回の特別公演では、=LOVEと≠MEの楽曲を中心にして、グループにおけるメンバーそれぞれの立ち位置や特色が示された。ただ、それは“個性”と呼ぶにはまだ早いのかもしれない。プロデューサーである指原がドキュメンタリーで「自分の魅力は自分で作り出すしかない」と話しているように、個性とはそのメンバーにしか出せない色だ。いつか、オリジナル楽曲のみの、13人の個性がより爆発した≒JOYの公演が観てみたい。

≒JOYに新加入、元ラストアイドル 小澤愛実に集まる注目 「歌がすごいグループ」への重要なピースに

≒JOYが8月6日開催の『TOKYO IDOL FESTIVAL 2022』(以下、『TIF』)に初出演する。≒JOYは、指原莉…

『イコノイジョイ 2022』で=LOVE、≠ME、≒JOYが見せたグループの現在地 3組の絆も感じた「シャッフルパーティー」レポ

=LOVE、≠ME、≒JOYによる合同コンサート『イコノイジョイ 2022』が、7月3日に富士急ハイランド・コニファーフォレスト…

関連記事