SARUKANIが振り返る『猿蟹大百科』や『BEAT X FES 2022』の思い出 東京開催『GBB2023』への考えも明かす

SARUKANIが振り返る書籍&イベント

新曲「RICEBALL ROLLING」は“お米と海苔のラブソング”?

SAKURANI(写真=梁瀬玉実)

ーーそして新曲「RICEBALL ROLLING」ですが、ドロップなどは何が起こっているのかという超絶スキルで、かつヒップホップ的な熱さ、R&Bの洒脱さもあって、すごい曲になっています。どんなところから制作がスタートしたのでしょうか。

SO-SO:SARUKANIはこれまでアップテンポの曲が多かったので、けっこう前から、ゆったりめの曲がほしいという話はしていて、いよいよ形にしようと。そうしたら、KAJIが「最近、この音にハマってる」って、ドロップで使っている高音で音階がアップダウンするスキルを押してきたんですよね。何かが転がっているようなイメージが浮かぶ音なので、「『おむすびころりん』でええんちゃう?」と。即興で僕がドラムをつけて、ここにRUSYのサブベースとKoheyのホロウクロップが入れば……とイメージして、最初にドロップができたんですよ。

KAJI:夏本番に入る前くらいだったよね。最後のドロップはその前から何かに使いたいと思っていたもので、間を埋めるように考えていって。「シブいパートもほしいね」とか。

SO-SO:スタジオで飲みながら話し合っていて。そこでキーボードを弾きながらセッションしていたらいいメロディができて、今回はラップを入れて、RUSYをメインにしようと。RUSYはピッチがいいから、メロラップにすることになって。そこで、KAJIにリリックを書いてもらおうというときに、「恋愛モードっぽい、そういう歌詞を書きたい」と……(笑)。

ーーでも、確かにシャレが効いていて、ラブソングにもなっていると思いました。

KAJI:これ、お米と海苔のラブソングなんですよ。要約すると、「あんた(お米)、しょっぱすぎるのよ」「そのしょっぱさを求めてるんじゃね? 戻ってこいよ」みたいな(笑)。

SO-SO: そしてラップ終わりで、「Shake it(シャケ)」「combo(コンブ)」「take it now」(高菜)と、おにぎりの具に聞こえるフレーズも入っていて。あと、裏で鳴っている半音階で進むシリアスなビートは、エミネムの「Lose Yourself」のオマージュだったりするんですよ。ヒップホップとしての深みを出そうと。

ーーRUSYさんはHUSKEY「ORANGEPINK」でもラップを披露していましたが、今回もめちゃくちゃ決まっていますね。

RUSY:ありがとうございます。ただ、それ以外ではあまり歌ったことがないので、曲が完成する前から、「USラップっぽく歌うためにはどうすればいいか」とみんなで話したりしていて。

SO-SO:そこで、うちのマネージャーがブラックミュージックの血が流れているので、指導してもらって。途中から熱くなってきて、「そこはもう少し“もたって”!」って、そこにはもうマネージャーの面影はなく……。

KAJI:熱血教師だった(笑)。

Kohey:リリックマネージャー(笑)。

RUSY:でも、本当に助かりました。僕自身、ヒップホップの楽曲をそれほどたくさん聴いてきたわけでもなかったし、普段のリズムキープとは違うノリ方をしなければいけないので、難しくて。いいチャレンジになったし、これをきっかけに、ガッツリ歌う曲も作っていけたらいいなと思います。

Kohey:SARUKANIでいうと、「ULTRA POWER」の次に、ちゃんとメロディがある曲になって。こういうオシャレで面白い曲で、イントロからベースラインで記憶に残るものにできたのもよかったですね。

SARUKANI - RICEBALL ROLLING (4 Screen Beatbox ver.)

『GBB2023』東京開催、SARUKANI&個人としてどう向かう?

SAKURANI(写真=梁瀬玉実)

ーー音源でも常に新しいことにチャレンジしていて、同じタイプの曲がないのに、聴けばSARUKANIだとわかる、というのはすごいことだと思います。さて、先ほどもあったようにヒューマンビートボックスの世界大会『Grand Beatbox Battle 2023(GBB2023)』の東京開催が決定しました。前回大会で大活躍だったみなさんにも期待が集まっていますが、現状どう考えていますか?

SO-SO:タッグループ部門もないということで、SARUKANIとしてはワイルドカードを出すと思いますが、部門は絞ろうと。というのも、前回4部門に出て、本当にキツかったので(笑)。ソロ部門に出たKoheyはわかると思うんですけど、ひとりになるとツラいんですよね。

Kohey:そうそう、SARUKANIだと安心する(笑)。

SO-SO:たぶん日本人の特性として、ソロよりタッグとかクルーの方が強いんですよ。緻密なコンビネーションやチームワークに、日本人のいいところが出やすいというか。

Kohey:うん、GBB2023で日本勢が暴れるとしたら、タッグなんじゃないですかね。

ーー前回ではWILDCARD GUYS(SO-SO & KAJI)、HUSKEY(RUSY&Kohey)がともに大きな話題になっており、どの組み合わせでもタッグができる4人に期待してしまいます。

Kohey:ジャンケンで決めたらちょっとおもろいかも(笑)。

SO-SO:YouTubeの企画でやってみる(笑)? 毎回違うタッグで出たりね。

ーー実現したら面白いですね(笑)。

SO-SO:そういうワクワクする形なら、いろいろやるのもいいですね。個人的には、もしソロループ部門に出場して優勝しても、「謎の日本人が、一回戦で世界チャンピオン(Beatness)を倒す」という2019年の衝撃は超えられないと思うので。むしろ、普通にライブをさせてもらいたいです(笑)。

KAJI:僕はSARUKANI以外だと、ソロは出たいですね。前回はワイルドカードのリアクションが芳しくなくて、「これでダメならどうすればいいんや」ってなっていたんです。でも、この1年、本当にいろんなお仕事をさせていただいて、かなりアプローチが変わってきていて。日本開催でどれくらい緊張するのか、いまから楽しみです。

RUSY:前回はタッグループ部門で優勝させてもらったんですが、ソロループではワイルドカードも通らなくて、まだ個人としてのRUSYは、世界に見つかっていないと思うんです。去年のSO-SOさんみたいな状況になるのは怖くはありますが(笑)、ソロ/ソロループと、個人としても挑戦したいと考えています。

Kohey:僕、ソロ部門の出場枠が取れていると勘違いしている方が多いんですけど、普通にワイルドカードを出して通らなければいけないんですよ(笑)。

ーー確かに、優勝候補として当然出るでしょ、と思ってしまっていました(笑)。

KAJI:M-1でいう2回戦、3回戦からの挑戦ですからね。

Kohey:だから、期待してくれている人にはめっちゃ申し訳ないんですけど、まだソロはワイルドカードを出すか迷っているところなんです。来年は新しいことばかりする年にしたいし、もっと高い目線で、視野を広く活動していきたいと思っているので。GBBで優勝する、という目標は持っているし、ビートボクサーとして大事だと思うんですけど、新しいことをいちからやってみたい。どちらにしても面白いものを見せられると思うので、楽しみにしていてください!

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『猿蟹大百科』帯あり

■商品情報
SARUKANIオフィシャルブック『猿蟹大百科』
サイズ:160 × 220mm
96ページ
価格:3300円(税込)
発売日:9月15日(木)
ISBN 978-4-909852-34-2
C0076

<書籍内容>
・SPECIAL PHOTO、GBB PHOTO、LIVE PHOTO
・メンバーソロインタビュー(SO-SO、RUSY、KAJI、Kohey)
・関係者が語るSARUKANI(Gene Shinozaki、Rofu、Ryosuke“Dr.R”Sakai)
・WE LOVE SARUKANI:著名人が語るSARUKANIの魅力
(香里奈、蔦谷好位置、三吉彩花、鈴木おさむ、遠藤章造(ココリコ)、ランジャタイ、田中洸希(SUPER★DRAGON)、AFRA、Daichi、OdAkEi、ずま(虹色侍)、おしら(しらスタ)、TATSUAKI)
・RUSYによるループステーション解説
・SARUKANI Fun Facts(メンバー4人が語り合う楽曲制作の裏側、年表、用語集)
など

■リリース情報
New Single「RICEBALL ROLLING」
10月28日(金)Digital Release

<SNS>
Twitter:https://twitter.com/SarukaniBeatbox
Instagram:https://www.instagram.com/sarukanibeatbox/
YouTube:https://www.youtube.com/SARUKANI
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LINE:SARUKANI – おさるクラブ https://line.me/R/ti/p/%40304nerns

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<締切:11月26日(土)>

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