King & Prince、RIEHATA振付「ツキヨミ」の挑戦的なパフォーマンス 激しさ増すダンスで強化される楽曲の世界観

 11月9日にリリースされるKing & Princeの両A面シングル『ツキヨミ / 彩り』。表題曲「ツキヨミ」は、平野紫耀主演ドラマ『クロサギ』(TBS系)の主題歌となっている。10月11日には公式YouTubeで同楽曲のMVが公開され、1週間ほど経った現在で動画再生数は450万回に迫る勢いだ。そして今作の注目ポイントは、RIEHATAがコレオグラフを担当しているという点だろう。4thアルバム『Made in』収録の「ichiban」を超えるほどの難易度の高いダンスに挑戦しており、今回も“SWAG”な世界が広がっている。

King & Prince「ツキヨミ」YouTube Edit
King & Prince「ichiban」YouTube Edit

 楽曲コンセプトは“嘘”がテーマで、愛を拒む一方で愛を求める……そんな複雑な心情が描かれている。『クロサギ』のストーリーとリンクするミステリアスさと、情熱と隠しきれない色気が混ざりあうダンスナンバーだ。MVでは、寂し気なアルペジオをバックに、洗面台から顔をあげて鏡を見る平野のシーンから始まる。薄暗い部屋に入るとソファに身を預けるメンバーの姿が。合間には、ビルの谷間から見上げた満月。暗闇を照らす月明かりに、どんなことを思ったのか。覇気がなく投げやりに見えるけれど、目は死んでいない。そんな平野の哀愁を帯びた歌い出しから、髙橋海人へと続く。肌や髪の濡れ感が、どこか艶めかしくて刺激的に映し出される。〈すべて捨ててきた〉と歌う永瀬廉は、気だるい様子だが、瞳には光が宿っている。神宮寺勇太も〈心なんて 愛なんて 生きる邪魔をするだけ〉と続けるが、ウェーブがかった前髪の奥から覗く瞳に吸い寄せられそうになる。

 突如、激しく揺れるカーテン。それは嵐の前の静けさではなく、もう目の前に迫っているのか。サビ前に響く岸優太の歌声は、偶然にも10月10日に満月を迎えたばかりのタイミングで本映像が公開されたことを思うと、まるで月夜に咆哮する狼のよう。寂しさと絶望、憎しみ、強さと弱さ……湧いて出てくるものをごちゃ混ぜにしたような、一言では言い表せられない感情が伝わってくる。

 そしてゆっくりと脚を伸ばした振りとともにサビに入ったかと思えば、ラテン風の音楽に掻き立てられ秘めた情熱が噴出したかのようにダンスは激しさを増す。わずかな灯りに照らされ、胸元の開いたシャツの色気と気だるい雰囲気ーーさっきまでの佇まいとは一転して、全身を使った息の合ったダンスで見る者を魅了する。

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