Snow Man 佐久間大介、歌やダンスにおいても“切り込み隊長”である所以 思い切りのよさで形作る世界観

 2ndアルバム『Snow Labo. S2』をリリースし、全国8都市を巡るツアー『Snow Man LIVE TOUR 2022 Labo.』初日公演を明日10月1日に控えたSnow Man。リアルサウンドでは、昨年に開催され、今年5月に映像作品としてリリースされた『Snow Man LIVE TOUR 2021 Mania』(以下『Mania』)をもとに、メンバー一人ひとりの個性やパフォーマンスにフォーカスする短期連載を展開中だ。ラスト第9回は佐久間大介に注目する。(編集部)

佐久間大介、パフォーマンスにおける“Mania”なポイント

 Snow Manメンバーのパフォーマンス分析もついに9人目。最後を飾るのは、「Snow Manの切り込み隊長」の異名を持ち、自己紹介のキャッチフレーズは「アニメオタク兼Snow Man」の佐久間大介。特に華やかなダンスがよく取り上げられる佐久間だが、今回はあえて、その「声」を起点に分析していきたい。

 2021年には『白蛇:縁起』の宣役として三森すずこと共にW主演を務め、今年2022年には『カードファイト!! ヴァンガード will+Dress』の廻間ミチル役としてレギュラー声優に抜擢されるなど、自分の「好き」と声を武器にした仕事を増やしつつある佐久間。その才能の片鱗は『Mania』の中でも随所で見ることができる。

 「声量があり、よく通る」のがわかりやすい佐久間の声の特徴だが、能力としてもう一つ挙げたいのが「声色の幅広さ」だ。例えば、「Delicious!!」の歌い出しは普段のキャラクター通りの明るい声音で、楽曲のポップでハッピーな雰囲気を印象づける。それが「Black Gold」や「Cry out」では一転、ドスの効いた“治安の悪い声”を響かせる。かと思えば「縁 -YUÁN-」では透明感と儚さのある歌声を聴かせる。「声がいい」の裏には、声の多彩さと使い分けのテクニックがある。

 曲の歌い出しには、楽曲の入り口として世界観を形作る役割がある。歌い出しの声が力強ければ曲の印象も力強くなるし、声が明るければ明るい雰囲気を作り出す。曲の歌い出しを任されることの多い佐久間だが、それは声量の安定感、曲に合わせた声を出せる引き出しの多さとその使い分けという、総合的な声への信頼があるからだろう。

 歌声以外にも注目してほしいのが「Crazy F-R-E-S-H Beat」や「Hip bounce!!」での笑い声だ。このテンションの高い笑い声を聴くと、思わずディズニー映画のキャラクターを想起してしまうのだが、何が言いたいかというと、とにかく発声が振り切っているのだ。この強烈な笑い声を出すには思い切りが不可欠だ。少しでも恥ずかしがったり、ためらったりすると、たぶんこの声は出ない。

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