Mega Shinnosuke、ジャンルレスな仲間と生み出した祝祭空間 『ハンサムなDANCE☆SHOW』での熱狂を振り返る
Mega Shinnosukeの最新EP『ハンサムなDANCE』のリリースパーティー『ハンサムなDANCE☆SHOW』の東京公演が8月17日に恵比寿LIQUIDROOMで開催され、昨日9月28日に配信リリースされた「桃源郷とタクシー Remix」など様々な楽曲で熱狂のステージが繰り広げられた。
NEEとSUSHIBOYS、DJ&PERFORMANCEとしてSO-SO、スパ●ダーマソ、オカモトレイジ(OKAMOTO’S)という賑やかなゲストを迎えたこの日。昨年、アルバム『CULTURE DOG』を携えて自身初の全国ツアーを行なったほか、様々なライブイベントに出演してきたMega Shinnosukeだが、こうしてライブハウス〜クラブシーンをまたいだ仲間を集め自身のイベントを開催するのは格別な思いがあるだろう。各バンドのステージを楽しそうに見つめ、またDJブースにかぶりつきで盛り上がっている姿は、いち音楽ファンそのもの。この『ハンサムなDANCE☆SHOW』はそうしたMega Shinnosukeのマインドで満ちていて、コロナ禍のライブで歓声や歌声は上げられない状況ながらも終始いいテンションでステージとフロアが一体となっていた。
ゲストバンドやDJがつないできた熱いバトンを受け取ったMega Shinnosukeのステージは、先述した「桃源郷とタクシー Remix」からスタート。ドラム、ベース、ギター、キーボード、マニピュレーターによるバンドでしなやかなグルーヴを生み出し、ファットなビートでぐんぐんと熱気が上がっていった。覆面姿のダンサーふたりが加わってステージ狭しと盛り上げ、ステージの背景にはレトロゲーム的なビビッドな映像がまたたく。のっけからカラフルでハイカロリーなステージだが、その真ん中でキャッチーなメロディを響かせ、観客をジャンプさせたりと、空間を軽やかに指揮するMega Shinnosuke。
「調子いいね」と言うと、立て続けに「Thinking Boyz!!!」「SHIBUYA BOY☆★☆★」と連投する。おおらかなビートによる白昼夢的なオルタナティブロックから、ピコピコな音響とパワフルなコード感のギターがポップに衝突するミクスチャーチューンへと、その音楽的な景色をスピーディに変えて、より深い楽しみへと誘っていく。
中盤はEP『ハンサムなDANCE』からの曲を中心に、「踊ろうぜ」と声を上げてさらにダンサブルに空間を彩った。ツアーを共にしライブを重ねてきたバンドとのコンビネーションも良く、エキゾチックな香り漂う「未来時代」ではグルーヴィなベースに身を委ね、また「10000回のL.O.V.E.<3」では柔らかなボーカルでソウルミュージックのメロウな濃度を上げる。続く「Make You Happy feat.who28」では、観客がスマホのライトを灯すなか、「クラブから友だちを連れてきた」とフィーチャリングゲストのwho28を紹介して、ファンタジックなメロディを紡いだ。
この後、「Utopia」でさらにポエティックな都会の風をフロアに行き渡らせると、「Sweet Dream」で再びアッパーにビートを加速させていく。賑やかでファンキーな「O.W.A.」ではダンサーも登場し、バンドメンバーもアグレッシブなアンサンブルやプレイでフロアのボルテージを上げ、Mega Shinnosukeも笑顔でエモーションを炸裂させていった。