Mega Shinnosuke、会場を熱狂で包んだ濃密なグルーヴ 多彩な演奏で魅せた『CULTURE DOG TOUR』ファイナル

Mega Shinnosuke、熱狂生んだ濃密なグルーヴ

 9月に自身初のフルアルバム『CULTURE DOG』をリリースしたMega Shinnosuke。このアルバムを携えた全国ライブツアー『CULTURE DOG TOUR』は、11月15日の福岡DRUM LOGOSでの公演を皮切りに大阪・仙台・札幌・名古屋をめぐり、ツアー最大級のキャパシティとなる東京、TSUTAYA O-EASTでファイナルを迎えた。sooogood!(Gt)、カメヤマケンシロウ(Ba)、松本ジュン(Key)、GOTO(Dr)のバンド編成で挑んだこのツアー。各地での公演を経て脂が乗りきった彼らが生み出す濃密なグルーヴは、祝祭感のある底抜けにピースフルな瞬間から、息の詰まるような緊張感のある瞬間まで多彩な表情を見せ、有観客のO-EASTを魅了した。

 チケットソールドアウトで迎えた、TSUTAYA O-EASTのツアーファイナル公演。新型コロナウイルス感染対策としてソーシャルディスタンス確保のためにフロアに記された立ち位置を指定するマスは、余すことなくオーディエンスで埋め尽くされ、少しずつではあるが懐かしいライブハウスの熱気がやっと戻ってきていることを肌で感じた。定刻をやや過ぎた頃、バンドメンバーがおもむろにステージに登場し、待ちかねたオーディエンスから拍手が巻き起こる。コロナ対策で歓声が制限されている分、拍手の大きさからライブへの期待が垣間見えた。

 そんなオーディエンスの期待に応えるように始まったジャムセッションは、徐々に熱気を帯び、絶頂を迎えるころ覆面姿のダンサーを引き連れMega Shinnosukeが登場。そのままアルバム『CULTURE DOG』の1曲目に収録されている「Thinking Boyz!!!」になだれ込んだ。

 今年9月からO-EASTに導入されたばかりの巨大かつ繊細な4K対応LEDビジョンに映し出された映像を背景に、ステージの端から端まで所狭しと駆け回り、オーディエンスを煽るMega Shinnosukeの姿を見ると、大きな舞台が似合う天性のパフォーマーであることを感じずにはいられない。「Thinking Boyz!!!」のクラップをそのままに、シンプルなビートが身体を揺さぶる「Sports」へ。オープニング2曲の勢いをさらに加速させたのは、オルタナティブロック直系の「School」。清涼感のあるギターリフが印象的だ。続く「憂鬱なラブソング」で拳を上げるオーディエンスを見ると、ロックバンド然とした彼らのパワーを思い知らされた。

 MCでは「コロナ禍という時代がやってきちゃって、なかなかこうやって皆さんと集まって音楽を楽しんだりとかも難しい時期もありましたけど、音楽をみんなで楽しんでみるとやっぱり最高だと思います」とMega Shinnosukeが語りかけると、会場は温かい拍手で包まれた。コロナ禍で感じた人とのつながりへの感謝の気持ちをのせたというバラードソング「Lead 2 love :)」。自身が17歳のときに初めて作った楽曲と紹介された「blue men.」では、ヒップホップ的で軽やかなアレンジがチルな雰囲気を演出した。

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