祝15周年!風男塾が語る、歴代メンバーから引き継ぐもの ベスト盤を通じて現体制も本格スタートへ

風男塾、歴代メンバーから引き継ぐもの

 男装ユニットのパイオニアとして活躍する7人組グループ、風男塾。今年5月に新メンバー4名が加わり、新体制となった彼らが、9月24日に始動15周年の記念日を迎える。それに伴い、9月21日にはベストアルバム『風男塾 15th Anniversary Best』をリリース。3枚組のうち、DISC1・2には、これまでに発表してきたシングルA面曲(31曲)を収録。DISC3には、ファン投票で選ばれたリクエスト曲「my home town」「七常の風器」「七色の鳥」(現メンバーによる再録バージョン)が収録されており、「七色の鳥」では、15周年のPR大使に就任した卒業メンバーたちの歌声とのコラボが実現している。先輩たちから受け継いだものの大きさを実感ながらも、自分たちらしい風男塾の形を模索し続ける7人に、『風男塾 15th Anniversary Best』に込めた想いを語ってもらった。(斉藤碧)【記事最後にプレゼント情報あり】

ベストアルバムでありながら、いろんな世代の風男塾を感じられる作品

――9月24日に15周年を迎えられるということで、おめでとうございます!

一同:ありがとうございます!

柚希関汰:でも、まさか自分たちがアニバーサリーイヤーを任せてもらうことになるとは……っていうのが正直な気持ちですよね(笑)。2020年に加入した自分が一番先輩になっていることも、当時は予想していなかったことですし、この7人で15周年を迎えるとも思っていなかったですし、本当にたまたまタイミングが合ったなと。

葉崎アラン:たまたまって、言い方(笑)!

柚希関汰:あははは。とはいえ、5月にこの7人体制での活動が始まってから、いろんなイベントに出たり、新しい挑戦をたくさんしてきて。今の自分たちだったら、歴史ある風男塾の名前に負けない堂々としたパフォーマンスを見せられるぞ! という自信がついてきているなと思います。ベストアルバムのジャケット写真を見ていると、「自分はまだ、風男塾のほんの一部でしかないんだな」と感じるところもあるんですけどね。だからこそ、先輩方が築いてきたものを背負っていくんだ! と、改めて決意する機会にもなっていて、すごく良い雰囲気で16年目に突入できそうです。

柚希関汰
柚希関汰

――さらに、赤園虎次郎さん、武器屋桃太郎さん、瀬斗光黄さん、愛刃健水さん、青明寺浦正さん、という卒業メンバー5名が15周年のPR大使として一時復活することも大きな話題を呼んでいます。9月21日に行われる風ベント(イベント)には、健水さんと浦正さんも出演されるそうですね。

英城凛空:健水くんとは1年半ぶりの共演ですし、浦正くんと一緒にステージに立てるのもすごく楽しみです。浦正くんは先日、振付レッスンにも来てくださったんですが、卒業して5年半が経ってるのに、なんでそんなに細かいところまで覚えてるの!? っていうくらい振付がバッチリ入っていて驚きましたね(笑)。「さすが浦正くん!」って思いました。しかも、「この振付には、じつはこういう意味があって……」という話をしながら丁寧に教えてくださったので、今まで披露してきた楽曲の中にも新たな発見がたくさんあって。風ベントサーキットでは先輩方から学んだことも受け継ぎながら、今の風男塾らしいパフォーマンスをお届けできたらいいなと思っています。

英城凛空
英城凛空

――では、9月21日にリリースされるベストアルバム『風男塾 15th Anniversary Best』のお話を。DISC1・DISC2にはシングルとしてリリースされた31曲が収録されますが、みなさんのお気に入りの楽曲をいくつか教えていただけますか?

凰紫丈源:自分は「風一揆」がお気に入りです。風男塾に入ってお披露目ライブ『風男塾 LIVE 2022 ~RESUME~』を開催した時の1曲目でもあり、自分自身、初めて振り入れしたのがこの曲だったので、すごく思い入れが強くて。今でも「風一揆」を聴くと、最初にステージに立った時の景色を思い出して、気が引き締まります。今作のジャケットデザインは収録されているシングルのジャケ写で構成されていて、『風一揆』と最新シングルの『Hello Hello』が並んでいるというのも感慨深いですね。

天堂太陽:風男塾の歴史の中に俺たちもいるっていうのがグッとくるよね。シングル曲に関しては、俺たち4人(新メンバー)が歌っている楽曲は「Hello Hello」のみなんですけど、風男塾のデビュー曲「男坂」から始まり、先輩方が繋いできた歴史の一番新しい部分に参加できていることがすごくありがたいことだなと感じています。ベストアルバムでありながら、いろんな世代の風男塾を感じられるのも、このアルバムの面白いところだと思います。

葉崎アラン:個人的に思い入れが強いのは「RIKISHI-MAN」ですね。この曲は今年4月の(神那)橙摩くんと(偉舞喜)雅くんの卒業公演で、肉襦袢を着て力士姿で披露したんですけど、8月の『風男塾 LIVE 2022 ~初志貫徹~』でやった時にも、自分の中でテンションが上がる曲だなと思って。

葉崎アラン
葉崎アラン

英城凛空:アランはテンションが上がりすぎて、最終的に歌うのをやめるもんね(笑)。

葉崎アラン:それくらい楽しくなっちゃう曲なんですよ(笑)。この7人になってからはまだ肉襦袢を着ていないので、いずれ全員で力士になれたらいいなぁ~なんて思っています。

胡桃沢鼓太郎:着たぁーい!(満面の笑み)

柚希関汰:うんうん、スタッフさんに人数分用意してもらおうね。(優しい眼差しで鼓太郎に話しかける)

赤星良宗:関汰くん、孫を甘やかすおじいちゃんみたい(笑)。

関汰&鼓太郎:あはははは!

――溺愛されている鼓太郎さんはどの曲を選びますか?

胡桃沢鼓太郎:僕は「同じ時代に生まれた若者たち」が好きです。“おなじだ”は風男塾の代表曲のひとつでもあり、今の体制になってからもリリースイベントなどで何度か披露しているんですけど、強烈なメッセージが込められている曲なので、僕たちもパフォーマンスしながら毎回胸が熱くなりますね。15年間ずっと寄り添ってくださっている風王(風男塾のファン)の方や、最近新たに風男塾を好きになってくださった方にはもちろん、まだ僕たちのことを知らない方にも響く曲だと思うので、“おなじだ”を歌い続けることで、どんどん風男塾の輪を広げていけたらいいなと思っています。

胡桃沢鼓太郎
胡桃沢鼓太郎

――DISC3には、ファン投票で選ばれた「my home town」「七常の風器」「七色の鳥」(現メンバーによる再録バージョン)が収録されています。「七色の鳥」はお披露目ライブでも7人で披露していたので、新メンバーにとっても思い入れの強い楽曲なのでは?

赤星良宗:そうですね。「七色の鳥」はライブに向けて何度も練習した曲で、大好きな楽曲のひとつです。ただ、今回の音源は先輩方(PR大使に就任した5名)の歌声と俺たちの歌声が融合した仕上がりになっているので、先輩方が歌うオリジナル音源を聴きながら練習していた身としては、本当に一緒に歌って良いんだろうか……? みたいな(笑)。それくらい光栄なことですし、これは風王のみなさんもエモーショナルな気持ちになってくださるんだろうなと思いました。

天堂太陽:俺はレコーディングの順番が最後のほうだったので、みんなの歌声が乗った音源を聴きながら録っていたんですけど。卒業された先輩方と、いつも聴いているメンバーの声が入り交じった歌声が聞こえてきて、こうやって先輩たちから受け継いで、ここからまた自分たちらしい風男塾を新しく創り上げていくんだなって思いましたね。その架け橋となる1曲として、大切に歌わせていただきました。

天堂太陽
天堂太陽

――ちなみに、太陽さんは〈だらしないとこも 深い傷も 全部知っている〉というパートを浦正さんと歌っていますが、加入して4カ月、だらしないメンバーの素顔も見えてきましたか?

太陽以外の6人:(静かに太陽に背を向ける)

天堂太陽:みんなと全然目が合わないんですけど(笑)。

赤星良宗:試しに言ってみて?

柚希関汰:(食い気味に)言わせないよ!?

天堂太陽:風男塾、だらしないところは全くありません!

一同:(笑)。

――わかりました、そこはフィクションということで(笑)。でも全体的には、振り分けられたパートと、その歌詞を歌っている人の想いがマッチしているんだろうなと思いました。例えば、凛空さんが歌う〈もっと器用ならば 遠くまで飛んでいけるのかな〉は、加入当初、自信のなさを打ち消そうと必死に努力していた凛空さんの姿が浮かぶなぁ……とか。

英城凛空:そうですね。このパートは前半を俺が1人で、後半を健水くんと一緒に歌っているんですけど、健水くんの卒業ライブの時も同じところを歌わせてもらって、自分にぴったりの歌詞だなと思っていました。あの時は技術的に器用じゃなくて、「もっと歌が上手かったら」「もっとダンスができたら」って焦ったり、「自分には何ができるんだろう?」と悩んでいた時期だったので。でも、少しずつ自信が持てるようになってきた今、健水くんとこのフレーズを歌えて、それを音源としてみなさんにお届けできると思うとすごく嬉しいです。今の自分にとっても「七色の鳥」は自分を奮い立たせる曲なので、風王のみなさんの背中を押すというよりも、「もっと遠くまで一緒に飛んでいきましょう」という気持ちで歌わせていただいています。

――鼓太郎さんと関汰さんが歌う落ちサビもインパクトがありますよね。関汰さんの歌唱力の高さはもちろんのこと、2Aで〈今小さな僕が 僕でいられるのは〉と歌っている鼓太郎さんが〈未来は自分で決めるもの〉と歌う流れがドラマティックだなと。

柚希関汰:この一連のフレーズには、鼓太郎くんの努力と進化が表れてるよね。

胡桃沢鼓太郎:えへへ、ありがとうございます(照)。〈未来は自分で決めるもの〉というフレーズは桃太郎くんの声も入っているんですが、僕の声質や歌い方のクセって、ありがたいことに、桃太郎くんとすごく似てるんですよ。だからエンジニアさんに、普通に歌うとぴったりすぎて1人で歌ってるみたいと言われて(笑)。僕は拍や声の揺れをあえてちょっとずらして、2人で歌っていることが伝わるように歌いました。そういったこだわりも感じてもらえたらいいなって思います。

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