『HiGH&LOW THE WORST X』初登場キャストの見どころは? THE RAMPAGE & FANTASTICSを代表する新たな演技派たち
LDHが贈る総合エンタテインメントプロジェクト『HiGH&LOW』。その最新映画『HiGH&LOW THE WORST X(クロス)』が9月9日に公開される。2015年、“SWORD地区”で繰り広げられる抗争を描いた『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D〜』(日本テレビ系)から始まったプロジェクトは、2020年、SWORD地区の「O」を担う“鬼邪高校”に舞台を移し、『HiGH&LOW THE WORST』シリーズを始動。同シリーズは、髙橋ヒロシが手掛ける漫画『クローズ』『WORST』と『HiGH&LOW』の世界観をクロスオーバーさせた内容となっており、主人公・花岡楓士雄を演じる川村壱馬(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)を筆頭に、多数のJr.EXILEメンバーが作中で大乱闘を繰り広げている。また、2019年に公開された映画『HiGH&LOW THE WORST』の続投キャストに加え、『HiGH&LOW THE WORST X』からは今をときめく新キャストも参戦。本稿では新キャストの中から、THE RAMPAGEの藤原樹、長谷川慎、陣、FANTASTICS from EXILE TRIBEの八木勇征、木村慧人、堀夏喜について紹介していく。
まずは『HiGH&LOW THE WORST X』の物語からおさらいしておきたい。『HiGH&LOW THE WORST』シリーズ、通称“ザワ”の舞台は、SWORD地区にある“漆黒の凶悪高校”鬼邪高校。かつて、定時制の愛され番長・村山良樹(山田裕貴)が統一していた鬼邪高は、前作で村山が卒業した後、3年生になった主人公・花岡楓士雄(川村壱馬)が全日制の頭を張っている。仲間想いでまっすぐな性格の楓士雄の傍には、彼の人柄を投影したような人情味のある男たちが集い、楓士雄の右腕的存在の親友・高城司(吉野北人)や、情報通の“ジャム男”こと宇治原希介(福山康平)。村山に次ぐ実力を持ちながらも、楓士雄のことを認めている轟洋介(前田公輝)と、そんな轟を慕う芝マン(龍)&辻(鈴木昂秀)……をはじめとする、個性豊かなメンバーが鬼邪高を構成している。鬼邪高のテッペンを決める戦国時代を経て、平和が訪れたように思われた彼ら。だが、“殺し屋軍団”鳳仙学園と鬼邪高の激突を描いた前作『HiGH&LOW THE WORST』に続き、今作では瀬ノ門工業高校率いる“三校連合”(鎌坂高校、江罵羅商業高校)が鬼邪高を襲撃。瀬ノ門工業高校の頭である天下井公平(三山凌輝/BE:FIRST RYOKI)、須嵜亮(中本悠太/NCT127 YUTA)という最凶の敵が、楓士雄たちの前に立ち塞がる。『クローズ』『WORST』に登場する最強の不良高校・鈴蘭男子高校もついに動き出し、男たちはそれぞれの正義を拳で語り合いながら、それぞれの答えを求めて突き進んでいく。まさに“全員主役”のアクション超大作ーーそれが『HiGH&LOW THE WORST X』である。
『HiGH&LOW THE WORST』シリーズのメインキャストである川村壱馬や吉野北人、本家『HiGH&LOW』にも初期から出演し、轟一派ファンの多い龍・鈴木昂秀など、“ザワの顔”となっているTHE RAMPAGE。自身も本家『HiGH&LOW』シリーズに出演し、今作ではヒップホップユニット MA55IVE THE RAMPAGEとして楽曲で参加している山本彰吾が「THE RAMPAGEって芝居のセンスが高い人が多いなって思うんですよ」(※1)と語るように、ドラマや舞台など幅広い作品で活躍する同グループからは、新たな刺客・藤原樹、長谷川慎、陣が参戦している。
今回、藤原樹が演じたのは、鬼邪高を襲撃する“三校連合”の1つ、鎌坂高校(通称:カマ高)の氷室零二。藤原といえば、メディアミックスプロジェクト『PRINCE OF LEGEND』で吉野北人・長谷川慎と共に“Team ネクスト”を演じ、初々しい映画デビューを果たしたメンバーだが、近年はドラマ『明日、私は誰かのカノジョ』(TBS系)で見せた過激な演技が話題に。舞台『REAL RPG STAGE「ETERNAL2」-荒野に燃ゆる正義-』でもダークな役どころを担った彼が、今作ではメリケンサックを武器とする冷酷非道なキャラクターを熱演。リーダーの陣も「いっちゃんは元々S気質があるので(笑)、僕ら身内からしたらこの配役は納得ですね!」(※2)と語るほどのハマリ役で、拳と魂でぶつかり合ってきた、ある意味ピュアな『HiGH&LOW』の世界に強烈なパンチをお見舞いしている。THE RAMPAGEの中では先陣を切って盛り上げるような賑やかな性格ではないものの、細かな仕草や表情で感情を伝えることに長けており、つい目で追ってしまうオーラを放つ藤原樹。花岡楓士雄(川村壱馬)と氷室零二のタイマンシーンでは、驚くほど強い体幹から繰り出されるアクションにも注目したい。
長谷川慎と陣は、鬼邪高を襲撃する“三校連合”の1つ、江罵羅商業高校(通称:バラ商)の“武闘の三大神”として登場。長谷川演じる鮫岡章治はバラ商随一の切れ者で、陣演じる風神、今村謙斗演じる雷神を従えて鬼邪高メンバーと対峙している。アーティストとして活動する一方、デビュー当初から俳優業を志していた長谷川は、近年はドラマ『顔だけ先生』(フジテレビ系)や舞台『REAL RPG STAGE「ETERNAL2」-荒野に燃ゆる正義-』などに出演し、「SWORDの祭りは達磨通せや」ならぬ「THE RAMPAGEの演技部門は長谷川通せや」状態に。普段は柔和な印象の彼が作中で見せる鋭い目つきには、憧れの『HiGH&LOW THE WORST』出演を勝ち取った自信と闘志が滲む。3年前、“屈強な男たちが闘う不良映画”だと思って『HiGH&LOW THE WORST』を鑑賞し、アンニュイな小田島有剣(塩野瑛久)の沼に落ちた人が続出したように、鮫岡章治もまた大きな沼の入口と言えそうだ。うっかり沼に落ちた方は、8月に発売された1st写真集『CHARACTER』もチェックしよう。
そんな長谷川と共に闘う陣は、メンバーの吉野が「陣さんは映画初出演ということもありすごく集中していた印象で、いつもみたいに陣さんに絡んだりはできなかったです。実際に映像で観たらものすごくリアルな、陣さんではないガチの“不良”がいたので(笑)、さすがだなと思いました」(※3)と語るほどの真剣モードで参戦。以前から「顔面のポテンシャルを活かして、積極的に悪役を演じていきたい」(※4)と宣言していた通り、もともとのポテンシャルの高さに加えて、強めの関西弁に剃った眉毛という“Vシネマ系ヤンキー”を創り上げ、大暴れしている。関西人役をやらせたらピカイチの陣が演じる肉体派・風神と、涼やかな表情の奥に策略が光る頭脳派・鮫岡(長谷川)の温度差はもちろん、(普段から陣が年下メンバーにいじられている姿はよく見かけるが)本来グループのリーダーである陣が最年少の長谷川に“駒として使われている”レアな構図も、今作ならではの見どころだ。