Mrs. GREEN APPLE、yama、SixTONES ……ヒット曲のブラスアレンジ、2022年の傾向を考察 編曲家のキーマンも
ボーイズグループにおけるブラスアレンジが際立つ楽曲はエンターテインメント性が映えるという意味で、これまでも半ば普遍的にレパートリーの中にあった印象だ。そんな中でも時代とともにアップデートされるアレンジを印象づけたのが、8月5日にMVが公開され、2022年きってのサマーチューンとなったSixTONES「PARTY PEOPLE」ではないだろうか。ラガマフィン(レゲエの1ジャンル)も王道Earth, Wind & Fire系ファンクも融合した文字通りのパーティーチューンだ。また、ストリングスとともにスケール感とチアフルなムードを加味したブラスアレンジナンバーと言えばKing & Princeの「踊るように人生を。」や「koi-wazurai」を思い出すリスナーもいるだろう。ちなみに「踊るように人生を。」はトロンボーン奏者/音楽プロデューサーの村田陽一によるストリングス&ブラスアレンジ。椎名林檎、ゆず、福山雅治、SMAP、サザンオールスターズなどを手掛けてきたJ-POPアレンジのキーマンだ。そして「koi-wazurai」のアレンジは前出のMrs. GREEN APPLE「ダンスホール」のブラスアレンジも手掛けているJazzin’Park。現在のJ-POPのオーセンティックな管楽器セクションにJazzin’Parkありというわけだ。
こうして俯瞰して見るとDTMクリエイターとボーイズグループのブラスアレンジの質感や目的の違いが浮き彫りになるが、だからこそ、ジャンルによって異なる“2022年のブラスアレンジ”の可能性も拡張するはずだ。今年後半は、様々なブラスアレンジを他のジャンルでも楽しみたい。