乃木坂46、BE:FIRST、森七菜、yama、BiSH……8月31日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は8月31日リリースの乃木坂46『好きというのはロックだぜ!』、BE:FIRST『BE:1』、森七菜『アルバム』、yama『Versus the night』、BiSH『サヨナラサラバ』の5作品をピックアップした。(編集部)

乃木坂46『好きというのはロックだぜ!』

 今年5月に10周年記念ライブを成功させ、新たな一歩を踏み出した乃木坂46が、同ライブ後、初となるシングルをリリース。シングル通算30枚目となる本作では、表題曲の「好きというのはロックだぜ!」で賀喜遥香をセンターに起用。恋をして前向きに変わっていく心模様を、爽やかではつらつとしたエネルギーを感じさせる楽曲にのせて歌い上げる。曲調こそ、これまでの乃木坂らしさを踏襲しながらも、パフォーマンスは新世代が担う新たな方向性へと変化。“新生・乃木坂46”と呼べる楽曲に仕上がった。カップリングにはラテン風のサウンドがミステリアスに響くアンダー曲「Under’s Love」を収録。そのほか形態ごとに3期生、4期生、5期生のメンバーによる新曲も追加され、盤石とも言える現体制の充実を感じさせる。(渡部)

乃木坂46『好きというのはロックだぜ!』

BE:FIRST『BE:1』

 SKY-HIが主催したボーイズグループオーディションから生まれたBE:FIRSTの1stアルバム。「Shining One」「Gifted.」「Bye-Good-Bye」などこれまで発表してきたシングル曲に加え、オーディション時の課題曲でもあった「Be Free」「Move On」を含む全15曲を収録。なかでも、リード曲ともなっている「Scream」は、現時点での彼らの楽曲において最もハードかつアグレッシブなナンバー。不敵な笑みや雄叫びを交えた挑発的なパフォーマンスで聴き手を翻弄しつつ、〈最高が何なのか証明しよう〉と、堂々と宣言する姿に心が揺さぶられる。また、「Softly」や「Spin!」では、ボーカルとラップが得意なメンバーに分かれ、それぞれの持ち味を生かした楽曲を披露するなど、全曲を通し個性と多彩な表現を追求。ジャンルを超越し、驚異のスピードで成長していく彼らの未知数の可能性に圧倒される。(渡部)

BE:FIRST / Scream -Music Video-

森七菜『アルバム』

 映画『ラストレター』の主題歌「カエルノウタ」にてメジャーデビューを果たした森七菜の1stアルバムは、様々なクリエイターが脇を固めながら、森自身が自らの新しい歌声に出会うような作品に。これまでシングル曲を手がけたAyase、森山直太朗、新海誠らとならび、新たにコレサワ、kiki vivi lily、福岡晃子、佐藤千亜妃などが参加。コレサワによる「君の彼女」は、自分に自信のない主人公の気持ちを心地いい韻とともに歌う、爽やかなギターポップナンバー。作詞を福岡、作曲を佐藤が務めた「かたつむり」では、森のフラットなボーカルを生かしたメロディラインとラウドに鳴るドラムとが絶妙の合わさり、また別の角度から声の魅力を引き出している。PUFFY「愛のしるし」のカバーはオカモトコウキ(OKAMOTO’S)が編曲を担当。原曲の良さはそのままに、森の活発な一面を引き立てるブルージーなギターにも注目してほしい。屈託の一切ないタイトルが表すように、澄み切った森の歌声を存分に堪能できるアルバムだ。(小田)

森七菜 カエルノウタ Music Video

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