aespa、初の来日公演でファンと“SYNK”　完璧なパフォーマンスと親しみあるMCで興奮の渦に

　2020年11月のデビュー以降、韓国の主要音楽祭で新人賞を総なめにして怪物新人とも呼ばれたaespa。楽曲やパフォーマンスはもちろん、その独特の世界観と彼女らのビジュアルやオーラからも虜になる人が着々と増えてきている。

　そんな彼女らが、ついに来日ショーケース『aespa JAPAN PREMIUM SHOWCASE 2022 ～SYNK～』を開催。横浜のぴあアリーナMMで開催され、8月6日・7日の4公演で計4万人を動員した。本稿では8月7日1回目公演の模様をお届けしたい。

　開演前からペンライトの光と、振ると音が鳴るハンドクラッカーの音で包まれていた会場。aespaとMY（aespaのファン）の気持ちを歌ったような曲である「Forever」が会場にSEとして流れ終わると、オープニング映像がスタート。世界中でアバター “ae（アイ）”との接続が途切れる “SYNK OUT（シンクアウト）現象” が起こり、人々がaeを探している様子が映し出される。そしてaespaの4人がその現象を解決すべく、nævis（ナビス：aespaと仮想世界の中のアバターをサポートしてくれる仮想世界の中の神秘的な存在）の力を借りてKWANGYA（クァンヤ）へ向かうところまでが描かれた。

　会場の熱気が高まる中、披露された1曲目は、メンバーの特殊能力も歌詞に含まれている「ænergy」。世界観とメンバーを紹介する、まさに開幕にぴったりの曲で、会場のボルテージも一気に上がる。パートごとにメンバーの名前がスクリーンに映し出される演出は、トラックの重低音と相まって “これがaespaだ” という雰囲気がひしひしと伝わってきた。

　続いては、デビューを飾ったパワフルなダンス曲「Black Mamba」。地を這うような振付では観客も思わず声が漏れてしまう。この曲は歌詞にも注目したい。なぜなら、aespaとアバター“ae”のつながりを妨害し、世の中を脅かす存在が“Black Mamba”だと描かれており、冒険の始まりを告げる曲でもあるからだ。

　曲が終わり明転すると、ステージ中央に4人の姿が。「みなさん、盛り上がってますか？」の声に合わせてハンドクラッカーの音が会場に響いた。会場を見渡し、KARINA（カリナ）は「夢のようです」、他のメンバーも「日本のみなさんに会えて嬉しい」と語ったときの目がキラキラと輝いていたのが印象に残る。

　NINGNING（ニンニン）が「最後まで盛り上がっていきましょう！」と締めくくったMCの後は、雰囲気をガラッと変える。『Coachella Valley Music and Arts Festival 2022』のステージでお披露目された「Life’s Too Short （English Ver.）」をハンドマイクで披露。安定したボーカルとともに、ステージを自由に楽しんでいる様子も垣間見えた。GISELLE（ジゼル）とNINGNINGが肩を組んだり、KARINAとWINTER（ウィンター）が向かい合ってお辞儀をしたりと、彼女らの仲の良さも伝わってくる。一度きりの人生を心赴くままに後悔なく楽しむ、というポジティブなメッセージが込められている同曲にぴったりの雰囲気だった。

　紫とオレンジのライトにより夢幻的な雰囲気で始まった「Lucid Dream」は、ミニマルなトラックに叙情的なメロディが調和したポップ曲。マイクスタンドでのパフォーマンスということもあり、歌声と表情の両方を堪能できた。GISELLEが「MYしか勝たん！」とアドリブを入れて会場が一気に盛り上がる場面も。