King & Prince 永瀬廉、なにわ男子 西畑大吾の“だいれん”コンビの軌跡 ドラマ共演から見える戦友としての関係性
長い時を経て、お互いにデビューを掴んだ“だいれん”の共演。そんな2人の軌跡に“エモさ”を感じたのもつかの間、『新・信長公記』の劇中で2人の演技による真剣勝負を感じずにはいられなかった。
特に第2話。西畑演じる豊臣秀吉が中心となって、銀杏高校で一番強い人物を決める“旗印戦”を繰り広げたのだが、人たらしの秀吉は大きな嘘で印象を操り、巧みな話術で相手の懐に入って味方につける作戦を企てる。ところが、かつて友達を盾にずるく逃げた自分と再び対峙することに。これまで陽気なキャラクターだった秀吉が一転して、相手の攻撃を受け、耐え、それでも立ち上がろうとする。過去の過ち、ずるい自分から脱却しようと孤軍奮闘する姿に胸を打たれた視聴者も多いのではないだろうか。そして、永瀬演じる織田信長が上階から舞い降り、秀吉に近づいて言葉をかけるシーン。激しい戦いではあったが、悠然としながらもどこか柔らかな表情の信長、憑き物がとれたかのような秀吉。喜怒哀楽を大きく表現できない場面ではあるが、言葉を放つ間、視線、わずかな頬の動き、何よりも胸に熱いものを秘めていることが伝わる含みのある両者の演技に胸がいっぱいになった。
朝ドラほか、これまで様々な作品に出演してきた永瀬と西畑。前述の「ある程度バチバチ」という発言のように、本作でも良きライバル、戦友という関係性が見られた。王道のアイドルグループからの“東西の出陣”ともいえよう。2人の熱のこもった演技のぶつかり合いには、俳優としての飛躍を予感させる。
※1:『anan』2020年8月5日号