TETSUYA(L’Arc-en-Ciel)、進化し続けるエネルギッシュなステージ 20年分の感謝伝えたアニバーサリーライヴ

TETSUYA、ソロデビュー20周年ライブレポ

 TETSUYA(L’Arc-en-Ciel)が、ソロデビュー20周年を記念したアニバーサリーライヴ『20th ANNIVERSARY LIVE』を7月3日、日比谷野外大音楽堂で開催した。L’Arc-en-Cielでは1996年に同会場でライヴを行って以来、ソロとしては初となった野外公演。同会場は日比谷公園内の木々に囲まれたロケーションにあるため、自然の緑と調和するように美しい草花がステージの前面に設えられ、屋内のセットとはひと味違う趣を醸していた。

 SEが開演の時を告げると、早くも客席は総立ちになり、サポートバンド・ The Juicy-Bananasに続いて本人が登場。ペンライトの光が会場中に灯り、「WHITE OUT ~memory of a color~」でライヴの幕が開ける。まず目を引くのが、“光る”マイクスタンド。しかもさまざまな色に輝き、今回のライヴではキーとなるアイテムでもある。

 続く「wonderful world」ではタンバリンを手にしてリズミカルに、「Make a Wish」では躍動感たっぷりに歌い上げるTETSUYA。曲が描く夏の情景や、〈空を見上げる〉といった歌詞が、オープンエアなシチュエーションと見事に溶け合う。こうして「愛されんだぁ I Surrender」まで、ノンストップで畳みかけていく。

 MCでは「こんばんは!熱い中、皆さん本当にありがとうございます」と挨拶。この日は猛暑日だったこともあり、自前で購入した冷感グッズを身に付けていたそうで、気合いも充分。一方、ファンたちが持つペンライトの中にはビーズが入っていて、振るとマラカスのような音が鳴る仕様。“色”と“音”でお互いがコミュニケーションを図れる絶好のツールなのだ。TETSUYAが「楽しんでいる人は赤!」と言えば、輝く赤の光と、シャカシャカという涼しげな音色で対話ができる。

 そんな中、「座りながら演奏していいですか?」という言葉に客席はペンライトを振って応え、TETSUYAがエレキギターを持って披露したのは、L’Arc-en-Cielのナンバー「Perfect Blue」。ゆったりとした曲のリズムに身を委ねるうちに、徐々に日が暮れ、しばしリラックスモードに。さらに、哀感を湛えた「Time goes on ~泡のように~」、突き抜けたハイトーンが冴える「lonely girl」など、変化に富む表情で楽しませる。

 ここで改めて、“最新兵器”である光るマイクスタンドについて触れ、「世の中のヴォーカリストの人に売り込みに行こうかなと思って。hydeさん、いいと思うんですよね」とアピール。すると、マイクスタンドが“L’Arc-en-Cielカラー”=虹色に光輝く粋な演出があり、これには観客も大喜び。

 その後、L’Arc-en-Cielの「What is love」では、ひと際メロディアスかつ艶っぽい美声で魅了。すっかり夜の帳が下り、ステージセットのかがり火の炎も幻想的なムードを増幅させる。一転、ハンドクラップで一体感を高める「Roulette」、キャッチー&アッパーな「I WANNA BE WITH YOU」では、ウォーターガンで客席に水を放ち、会場もヒートアップ。野外ならではのアトラクションに、みんなが自然と笑顔になった瞬間だった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる