L’Arc-en-Cielがファンとともに作り上げた“ミライ” 30周年ツアーを振り返る

L'Arc-en-Ciel結成30周年ツアーレポ

 2021年に結成30年を迎えたL’Arc-en-Ciel。本稿では、東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された『L’Arc-en-Ciel TOUR 2021「30th L’Anniversary TOUR」』12月23日公演の様子をレポートしたい。

L'Arc-en-Ciel

 「360度、愛してあげます」とのhyde(Vo)の言葉通り、全方向のファンへの想いを感じたライヴだった。回転可能なセンターステージは四方に花道が伸び、アートワークや照明を含め、完成度の高いライヴを届けた。

 長く愛されるバンドだからこそ、ファンも素晴らしい。マナーを守りながら全力で楽しみ、ともに最高の時間を作ろうという気概がある。演出や楽曲の世界観に合わせて色を変えるペンライトもその一つ。「get out from the shell」では場内を真っ赤に染め、「Caress of Venus」では思い思いの色で虹色を作り、「winter fall」ではブルーに統一。会場全体に雪化粧を施した。L’Arc-en-Cielとファンは、ともにライヴを作っているのだと感じた。同曲からステージ外周を移動していたhydeとtetsuya(Ba)は、続く「flower」の〈きっと君を探してたんだね〉という歌詞に沿うように出会い、肩を寄せ合う場面も。まるでL’Arc-en-Cielのはじまりを表すかのような、エモーショナルなシーンだった。

 「三十路になりました。L’Arc-en-Ciel」と、改めて30周年を迎えたことを報告。「準備はいいね?」と、暗黙の了解のように優しく煽るhydeと、待ってましたと言わんばかりに“あるポーズ”で応えるファン。曲はもちろん「X X X」。圧巻の揃いぶりで会場を揺らす。

 切り裂くようなken(Gt)のギターで始まる「fate」。このメロディが、楽曲中にリフレインする。紅く染まるステージで、地を踏みしめながら、叫ぶように歌うhyde。光の雨に照らされた表情は、ぞっとするほどの美しさを放っていた。世界観に圧倒される1曲だ。

 「REVELATION」では、「声を出せないかわりに、何か鳴らしてこう」というhydeの呼びかけに、ファンは赤いペンライトを突き上げて応える。ビンビンと身体の芯に響くyukihiro(Dr)のバスドラム、hydeの雄叫びに、じっとしてはいられない。

 「NEO UNIVERSE」では光の柱がステージを囲み、客席を照らす。あまりに美しいロックサウンドに、L’Arc-en-Cielという唯一無二を実感する。それでいて、続く「DRINK IT DOWN」ではゴリゴリとしたロックサウンドをぶつけてくる。この幅広い楽曲を1本のライヴで表現し得るのが、L’Arc-en-Cielなのだ。



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