STU48 瀧野由美子、日向坂46ファンからなぜ注目? “おひさま”の影響力が吹かせた意外な追い風

【MV full】暗闇 / STU48 [公式]

 瀧野を入り口として、おひさまはほかのSTU48メンバーのSHOWROOMにも伝播しており、グループのYouTubeチャンネルを見るとデビュー曲の「暗闇」や最近始動したバラエティー企画「STU LABO」にも多くの坂道ファンからのコメントが散見される。STU48と日向坂46とでは秋元康プロデュースという共通点はあるものの、そのファン層やアイドル文化(カメコ席や大まかな台本のないSHOWROOM配信など)は大きく違っている。だが「暗闇」を筆頭としたサウンドスケープや瀬戸内海を中心とした美しいクリエイティブの数々、グループの雰囲気はAKB48グループの中で最も坂道グループに近いとも言え、これまで配信の数だけあった日向坂46メンバーのSHOWROOMからの流入というビッグチャンスを掴んで離さなかった瀧野の力はもちろんのこと、STU48自体が持つ魅力、親和性もしっかりとおひさまにハマった要素なのではないだろうか。

 それらが可視化されるのが、7月に控えるSTU48の5周年コンサート。おひさまが「日向坂46」とデザインされたタオルを掲げてTwitterで話題に……といった流れが容易に想像できる。当初、周年コンサートを5月に控えていたSTU48だったが、開催直前でライブは延期に。予定していた『CDTV ライブ!ライブ!』(TBS系)も出演見送りとなり、グループ全体に漂っていた嫌なムードを追い風となって消しとばしてくれたのが今回のおひさま大量流入である。

 また、今回の件でおひさまのフットワークの軽さが注目もされているが、誤解を恐れずに言えばおひさまの中には日向坂46が初めて好きになったアイドルグループというファンを多く擁しているのも事実である。これはアイドルに限らずだが、例えばほかのアーティストのライブ/コンテンツを観ることによって、また違った角度から自分の好きなアーティストを見つめることができることもある。推し増しは決して恥ずかしいことではない。おひさま、さらには日向坂46にとってもこの先良い影響を与える事象になることを期待して、引き続き双方の動きを注視していきたい。

※1 https://twitter.com/stu48_yumianko/status/1535909606786211841

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる