Kis-My-Ft2を好きになる『キスマイ超BUSAIKU!?』 異色の番組で培われたグループの基盤

 一方で、飾ることのない真のかっこ良さや、人としての優しさを知る機会にもなった。加えて、料理スキルやドライビングテクニックなど、一般層には知られていなかった特技をアピールできたことも大きい。もちろん、演技力も磨かれていったことだろう。7人それぞれの個性については挙げればキリがないが、同番組内のワンシーンがひとり歩きし、イメージとなって定着することも多い。キスマイへの興味の入口として、今なお同番組の影響力は大きいと感じる。

 そして、その大小を問わず、番組内容も常に変化している。近年では、クリエイティブな企画や抜き打ち課題など、より一層の自己プロデュース力、とっさの対応力が試されるテーマが増えた。また、年齢を重ねたことで“大人としてのかっこ良さ”が求められるようになったことも、変化の一つ。時事問題や一般常識、トラブルになりかねない場面での対応など、感心することも多ければ、ズッコケそうになることも少なくはない

 過去と同じ課題に今ならどう対応するかという比較は、長寿番組だからこその楽しみ方だ。彼らは数多の名・珍場面を残していることから、“伝説のシーン”は数えきれない。若き自分たちを笑い飛ばしながら、全員で振り返ることができるのも、同番組だからこそできることだ。

 ふと考えてみると、キスマイのレギュラー番組は、名を変えて改編し、結果として長く続いていくものが多い。変化には、良いも悪いもさまざまな意見が伴うだろう。だが大切なのは、“続いてきた”という事実。愛され、求められているからこそ続いてきたし、またこれからも続いていく。そして“続けること”が得意なグループであることは、日々のウェブ更新をはじめ、彼らの歴史をたどればファンには周知のところであるはず。この先も『キスマイ超BUSAIKU!?』を通し、彼らの変化と成長を見つめていきたい。そう思っているのはきっと、キスマイファンのみに留まらないはずだ。

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