LIL LEAGUEがLDH所属アーティストに決定 武道館で行われた『iCON Z』ファイナルの激戦をレポート
5月21日、日本武道館で『iCON Z 2022 ~Dreams For Children~』が開催された。本公演は、『~夢のオーディションバラエティー~ Dreamer Z』(テレビ東京系)で放送されているLDH史上最大規模のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』男性部門のファイナルステージ。ファイナリストに選ばれた19名が3グループに分かれてパフォーマンスを行い、見事グランプリに輝いたグループはLDH所属アーティストとして迎えられる。
ライブの幕開けは、今年7月にデビューを控えるPSYCHIC FEVER。“DREAM SPARK”と題したステージでフレッシュなライブを見せる。続いてEXILEのメンバーが登場すると、会場は早くも熱狂の渦へ。360度客席に囲まれたセンターステージや花道を駆けまわりながら圧巻のパフォーマンスを届け、パワフルなダンスと歌でトップスターとしての風格を見せつけた。
完全に温まった会場へ、『iCON Z』のファイナリストたちが登場。割れんばかりの盛大な拍手に迎えられた彼らだが、全員が硬い表情を浮かべている。緊張感と興奮が入り混じった空気の中、最初にパフォーマンスを始めたのは、年齢も身長も個性もバラバラな6人のチームワークが魅力のLIL LEAGUE。飛び跳ねるようなリズムが楽しいオリジナル課題曲「Rollah Coaster」を弾ける笑顔で元気いっぱいに表現し、初めて彼らのステージを生で見る観客たちの心を一気に掴んだ。
半数がまだ中学生のLIL LEAGUEのステージに乗り込んできたのは、ワイルドな先輩グループ・THE RAMPAGE from EXILE TRIBE。一気にデンジャラスな魅力が漂い始める中、「THROW YA FIST」でコラボパフォーマンスを披露。THE RAMPAGEの圧倒的な存在感に飲み込まれてしまうかと思われたLIL LEAGUEだったが、リーダーの岩城星那は先輩にも負けない堂々とした歌を披露。13歳の難波碧空のハイトーンボイスも重低音の効いたこの曲に絶妙にマッチしており、新たな化学反応を起こしていた。
続いて登場したのは、KIDMATIC。ローティーンメンバーの多い次世代グループとして期待されている彼らだが、課題曲は大人の男を感じさせるセクシーなダンスチューン「Giant Steps」。表情や仕草など細部まで神経を行きわたらせながら色気と高揚感を存分に表現し、ステージを華やかに彩った。
KIDMATICのコラボ相手は、爽やかでスタイリッシュなFANTASTICS from EXILE TRIBE。軽快なリズムが心地よい「Flying Fish」を共にパフォーマンスし、会場に清涼感を届ける。ラップパートではKIDMATICのメンバーが主役となり、FANTASTICのメンバーはステージ端で優しく見守る。その姿はまるで兄弟のように微笑ましかった。
最後に現れたグループは、CROONERZ。歌唱力の高いメンバーが集まっているがダンス初心者が多く、このステージに至るまでのレッスンや合宿でかなり苦戦を強いられていた。彼らのオリジナル課題曲「Water Baby」は、歌唱力が引き立つメロウな曲調。厳しい練習をこなしてようやく完成させたしなやかなダンスと、この舞台への切実な思いを乗せた歌とラップは、観客たちの心を震わせた。
エモーショナルなステージを届けたCROONERZのコラボ相手は、メンバー全員が歌って踊るハイスキルなBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE。CROONERZのメンバーと肩を組んだり笑顔を向けたりしながらBALLISTIK BOYZがノリノリで登場すると、そのまま激しいダンスパフォーマンスに突入。最難関とされていたソロのダンスパートを遠藤翼空、夫松健介がしっかり決めると、客席からは大きな拍手が沸き起こった。
さらにここから『iCON Z』ファイナリストたちのサプライズステージ“SPECIAL SHOWCASE”に突入。高音域まで綺麗に歌い上げる中村竜大・岩城星那による「MY PRAYER」(THE RAMPAGE)や、圧倒的な歌唱力を見せつける遠藤翼空・山本光汰による「Believe in Love」(FANTASTICS)、甘い歌声のマーク エイロン・石川晃多・沓野広翔による「Crazy for your love」(BALLISTIK BOYZ)と、EXILE TRIBE珠玉のバラードソングを次々にファイナリストたちがパフォーマンスする。
そして、ラップが得意なギレルメ マサユケ トマジ 西村、佐藤峻乃介、中村碧、夫松健介、百田隼麻、岡尾真虎は、このオーディションへの情熱や今の思いをリリックにのせて力強く叩きつける。続くダンストラックでは、次々にファイナリストがステージへ現れ、これまで磨いてきたダンススキルを存分に開花。岡尾真虎と岡尾琥珀が、グループの垣根を越え兄弟でダンスバトルする場面も。オープニングで見せた硬い表情は全員とうに消えており、このヒリつく緊張感を楽しんでいるようなイキイキとした顔だ。その様子に観客たちのボルテージもぐんぐんと上がっていた。