BE:FIRST、「クリエイティブファースト」体現する能力の高さ SOTA、RYOKI、SHUNTOのラップスキルに注目
一方で、SHUNTOは非常に優れた音楽的な器用さを持つメンバーだ。SOTAやRYOKIのように元からラップミュージックに傾倒していたからというよりも、彼の持つ潜在能力がラップパートを担うようになったことで一層の輝きを増し始めている、と言うのが的確であるように思われる。『Bye-Good-Bye』のカップリング曲である「Betrayal Game」でラップデビューしたJUNONやラップパート未挑戦のメンバーも含め、BE:FIRSTのラップがどう進化していくかが見どころだ。
加えて、彼らのクリエイションに欠かせないのがコレオグラフィ(振付)の才能だ。前回のコラム(※1)で少し触れたが、ダンサー経験のあるSOTAを中心にメンバー全員で意見を出し合って振付やパフォーマンス修正を行う様子が、さまざまな場面で見て取れる。全員が当初から振りを作ることができたというわけではないが、今では自信を持って意見を出し合っている様子が見受けられるのも、オーディションで培った“何もない状態からのクリエイト力”の賜物と言えるだろう。現段階で自分たちが振付をした楽曲は多くなく、彼らのコレオグラフィの真の実力がまだ発揮されていないのをもどかしく思うファンもいるかもしれないが、毎度予想を超える作品を生み出すBE:FIRSTがその点をどう打ち出してくるかは、ポジティブな意味で今後の課題とも言える。
「クリエイティブファースト」を掲げるBE:FIRSTがその秘められたクリエイティビティをどれほど前面に出していくのか、絶妙な匙加減でファンを楽しませる彼らの手腕に引き続き注目していきたい。
※1:https://realsound.jp/2022/05/post-1026959.html