『QUEENDOM 2』も好調、韓国サバイバル番組に新潮流 “プロ”による高度なパフォーマンスを堪能する傾向に
最も長く人気をキープしているラッパーサバイバル『SHOW ME THE MONEY』シリーズは現在も音源チャートへの影響が大きく、昨年末に放送されたシーズン10も番組放送中から関連楽曲が音源チャートの上位を席巻していた。2021年最もブレイクしたのは、女性ダンサーのサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER』。出演したダンサー達は新たなインフルエンサーとなり、K-POP業界では裏方とみなされがちだった「ダンサー」という職業に新たなスポットライトが当たった。スピンオフとして女子高生ダンスクルーのバトル番組『STREET DANCE GIRLS FIGHTER』がすでに制作され、2022年には男性ダンサーバージョンである『STREET MAN FIGHTER』も放送予定だ。
このように、2019年以降はプロの歌手やデビュー済みのアイドル、あるいはプロのダンサーなど、「何かしらの芸能のプロフェッショナル(あるいは同等の技能がある人たち)」による、「デビュー」ほど切実な若者達が競うわけではないが、より高度なパフォーマンスを堪能できるサバイバル番組が人気を博すようになっているようだ。
視聴者が熾烈な社会競争の現実を投影して参加者に思い入れしやすい「サバイバル番組」自体は、現在でも韓国での人気は不動のフォーマットだ。『QUEENDOM』シリーズに関しては、OH MY GIRLやONF、THE BOYZなど、番組出演以降明確にファンダム規模やチャート成績の向上に影響があったケースもあるが、逆に勝ち残れなくても既存のファンダム自体にはネガティブな影響は少なかったことを考えると、今後はよりそのような「安全性」をベースにしたサバイバルが人気を博すのかもしれない。