新譜連載「本日、フラゲ日!」
Mr.Children、YUKI、ゲスの極み乙女。、アンジュルム、大原櫻子……5月11日リリースの注目新譜をレビュー
アンジュルム『愛・魔性/ハデにやっちゃいな!/愛すべきべきHuman Life』
圧倒的なパフォーマンス力と個性的なキャラクターで支持を得るアンジュルムが、トリプルA面の新シングルをリリース。ラテンミュージックをフィーチャーした情熱的なナンバー「愛・魔性」は、派手なビートと緩急つけて盛り上げるアレンジがどこか80年代の歌謡曲を思わせ、クセになる1曲。「ハデにやっちゃいな!」では、ガールクラッシュな世界観をギミックたっぷりのダンスチューンに仕上げ、クールな表情で魅了する。そして「愛すべきべき Human Life」は、アンジュルムの大ファンを公言する堂島孝平が手がけた楽曲。軽快なスカのリズムとユニークな歌詞でライブでも定番の曲になりそうだ。昨年11月の笠原桃奈の卒業、そして新メンバー・平山遊季を迎えるというグループ再編劇を経てなお、彼女たちの勢いは止まらない。(渡部)
大原櫻子『それだけでいい』
ドラマに映画、ミュージカルと幅広い活躍を見せる大原櫻子のニューシングルの表題曲「それだけでいい」は、この春開催された全国6都市をめぐるツアーで先行披露された珠玉のバラード。優しく寄り添うようなピアノにのせて、愛する人のそばにいられる喜びと切なさを歌い上げる。持ち前の伸びやかで透明感のある歌声を生かしたシンプルなメロディは、聴く者の胸に染み入るよう。一方、カップリングの「笑顔の種」は、彼女の天真爛漫な魅力が詰まった軽快なナンバー。〈笑顔は笑顔を呼び出す魔法なんだよ〉というポジティブなメッセージが印象的に響く。どちらの楽曲にも共通するのは、身近な幸せを見つめる視線。コロナ禍の不自由な生活の中でも、心穏やかな日々を過ごしてほしいという彼女なりの祈りが感じられる。(渡部)