プロダンスリーグ『D.LEAGUE』第2シーズンROUND.11 新たなエッセンスを加えたFULLCAST RAISERZが優勝奪還
しかし、ここで待ったをかけたのは、ここ数ラウンド優勝争いから離脱していたFULLCAST RAISERZだった。今回の「声が届かない」というコンセプトを立てたコンテンポラリー調のショウケースが、審査員を撃ちぬく。これが74点(JuNGLE10/長谷川達也10/KATSU9/UCHIKO8.5/テリー9/北澤9/TAKAHIRO9/剛力9.5)。
思わず自身初の10点を付けた長谷川は「感動しました。テーマは“だからこそダンスがある”というメッセージに見えた。ダンスが抽象的だからこそ、それを魅せつけてくれた。白い衣装でよりダンスと感情が見えやすかったし、構成も含めて感情が表れていた」と評した。
最終チームのSEPTENI RAPTURESはテーマ曲「Got Vision」のリミックス曲を使ったダンスで食らいついたが、64点に留まった。
そしてオーディエンス点を加算した結果、軍配が上がったのはFULLCAST RAISERZ。これを受けて、ディレクター・TWIGGZ "JUN"は「リーグ後半戦は厳しい点数が続いていて、自分たちの武器だけでなく新しいスパイスを入れないとお客さんも自分たちも楽しめない。今回はそれが噛み合ったかなと。暗い情勢のなかでダンスを通して何かを感じていただければ」とコメント。
リーダー・SOULJA TWIGGSは「3回連続4位でしたが、久々に優勝できて嬉しいです。KRUMPの形を変えつつ最後も気を引き締めていきたいと思います」とした。テリーも「内面の不安や憤りだけでなく、世界には大変なことがあるというテーマに対して、KRUMPの力強さを感じた」と話した。
最後に総評として剛力が「皆さん素晴らしかったです。ダンスって心が揺れるものだと改めて思い出しました。まだまだ今まで通り話せない環境のなかで、ダンスは身体表現で情熱や幸せなどを届けられるんだなと。『D.LEAGUE』によってダンスが広がっているのを感じます」とまとめて、ROUND.11は幕を閉じた。
結果は以下の通り(カッコ内:ジャッジ点+オーディエンス点)。FULLCAST RAISERZ:93.5点(74+19.5)、SEGA SAMMY LUX:92点(72+20)、KOSÉ 8ROCKS:89.5点(72.5+17)、avex ROYALBRATS:88.5点(69+19.5)、dip BATTLES:83点(63.5+19.5)、KADOKAWA DREAMS:80点(66.5+13.5)、LIFULL ALT-RHYTHM:78点(69+9)、CyberAgent Legit:78点(67.5+10.5)、Benefit one MONOLIZ:78点(67+11)、SEPTENI RAPTURES:75.5点(64+11.5)、USEN-NEXT I'moon:73点(63.5+9.5)。
最終節を前にしてもなお、初回と違わぬ熱量を持って全力で挑む選手たちが印象的に映った今節、リーグ最終戦ではどんなショウケースが見られるのだろうか。次回は5月18日。レギュラーシーズン王座、チャンピオンシップ出場とワイルドカード獲得の行方から目が離せない。